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【掛布雅之氏観戦記】主力不在を感じさせない広島の層の厚さ 阪神が背負う課題

スポーツ報知 のロゴ スポーツ報知 2017/10/19 スポーツ報知/報知新聞社
5回2死満塁で先制打を放った広島・田中 © スポーツ報知/報知新聞社 5回2死満塁で先制打を放った広島・田中

◆セ・クライマックスシリーズ最終S第1戦 広島3―0DeNA=5回降雨コールド=(18日・マツダスタジアム)

 今季限りで阪神2軍監督を退任した掛布雅之氏(62)が、特別観戦記を寄せた。降雨コールド決着となった一戦でも際立った広島の強さの神髄、CS第1Sで敗退した阪神が背負う課題について語った。

 阪神が惜しくも逃したCS最終ステージ。昨年と同じ両軍の顔合わせは、試合前から強さの一端を感じさせられた。DeNAのスタメンは1番から5番が、昨年のCS最終ステージ初戦と同じ並びだった。広島は言わずもがな「タナキクマル」という不動の1番から3番がいる。成績を3年残して一人前と言われるプロ野球で、20代(ロペスを除く)の不動のレギュラーで上位打線を固められるとなれば、弱いはずがない。

 ひるがえってCS第1ステージで負けた阪神はどうだったか。これは2軍監督を務めた私の責任でもあるのだが、飛躍を期待された若手が大舞台のスタメンに名を連ねることができなかった。高山、北條、原口ら16年シーズンに頭角を現し、17年の開幕スタメンをさらった選手たちが、不本意な1年を送ってしまった。チーム最多の20本塁打をマークした中谷にしても代打の1打席だけだった。確かに新人の大山が5番で気を吐いたが、無我夢中で残した結果と、プロの怖さを分かり始めた中での結果は違うのだ。

 雨の中、やはり決着をつけたのは、広島の熟成された1、2番コンビだった。5回裏に1番・田中、2番・菊池が連続適時打で勝負強さを見せた。3回1死一、二塁の守備でも、スピーディーな連係で併殺を奪いピンチを切り抜けた。

 黄金時代を感じる広島の強さだが、その源は、育成力だけでなくスカウティング力にもある。2軍で対戦し、将来性豊かな選手を多く見た。例えば、日大三高から入団してきた坂倉という新人捕手も、間違いなくこれから出てくる選手。打席の雰囲気が前田智徳の若い頃をほうふつさせ、ドラフト4位で獲ってきた眼力に驚かされた。

 広島は今季も西川が一皮むけ、バティスタだってある意味、育成から自前で育てた選手だ。鈴木誠也、安部という主力を故障で欠いていることを感じさせない層の厚さ。来年以降も「勝ちながら、さらに育つ」ことは間違いない。短期決戦の勝敗は時の運だが、ファイナルでぶつかるDeNAは得るもの、感じるものが多いはず。なおさら、猛虎ナインが到達してほしい舞台だった。(阪神前2軍監督・掛布 雅之)

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