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今季すでにノーヒットノーランが4人誕生…選手年俸も「投高打低」の時代到来か

AERA dot. のロゴ AERA dot. 2022/06/24 06:00
ロッテの佐々木朗希 © AERA dot. 提供 ロッテの佐々木朗希

 日本のプロ野球界は「投高打低」の傾向が顕著になっている。6月22日現在でセリーグは阪神の青柳晃洋、西勇輝、パリーグはオリックスの山本由伸、山岡泰輔、ロッテ・佐々木朗希、石川歩、日本ハム・加藤貴之と計7人が防御率1点台をマーク。一方で、打率3割以上の選手はセパ合わせて5人のみだ。

 投手は「大記録のオンパレード」となっている。ロッテの佐々木は4月10日のオリックス戦で史上最年少の20歳5カ月で完全試合を達成。13者連続三振とこれまでの日本記録だった9者連続三振を大幅に更新し、日本記録タイ記録の1試合19奪三振と衝撃の投球だった。続く同月17日の日本ハム戦も8回まで走者を1人も出さず14奪三振の完全投球。日米通じて初の「2試合連続完全試合」の期待が高まったが、コンディションを考慮して9回のマウンドに登らず大記録は幻に終わった。

 さらに、ソフトバンクの東浜巨が5月11日の西武戦、DeNA・今永昇太が6月7日の日本ハム戦、オリックス・山本が同月18日の西武戦でノーヒットノーランを達成。同一シーズンで4度のノーヒットノーランは1943年以来79年ぶりだった。記録達成はならなかったが、中日の大野雄大も5月6日の阪神戦で9回まで走者を1人も出さない完全投球を披露。打線の援護がなく、延長10回に安打を許したがあと一歩だった。投手たちの好投は称賛されるべきだが、わずか3カ月の間にノーヒットノーランがこれだけ出るのは、「異常事態」といえる。

 なぜ、打者がここまで打てないのか。セリーグ球団のスコアラーはこう分析する。

「150キロ以上の直球を投げる投手たちが当たり前の時代になり、打者が対応できなくなっているのが大きい。140キロ台は打撃練習を積み重ねる事で打ち返せるようになりますが、150キロを超えると動体視力の問題もあり、ミスショットや空振りが増えてしまう。今年に限った話ではなく、数年前から投高打低の傾向は出ていました。変化球もどんどん進化していますし、投手有利の時代がしばらく続くのではないでしょうか」

 球界を代表する強打者たちの成績も明暗が分かれている。ヤクルトの村上宗隆、DeNAの牧秀悟、佐野恵太は好成績をマークしているが、ヤクルトの山田哲人、ソフトバンクの柳田悠岐は打率がなかなか上がらず、三振数が増えている。

「投高打低の時代になり、選手の年俸も変化するのではないでしょうか。投手たちは先発、救援の年俸が軒並み上がっていく一方で、野手は成績が下降している選手が多いので厳しい査定になる。年俸の上位を投手が独占する時代が来るかもしれません」(スポーツ紙デスク)

 2022年の推定年俸を見ると、1位が楽天の田中将大で9億円、2位がソフトバンクの柳田で6億2000万円、3位はソフトバンクの千賀滉大、巨人の菅野智之、坂本勇人で6億円、6位以下は楽天の浅村栄斗、ヤクルトの山田で5億円、8位はソフトバンクの森唯斗で4億6000万円、9位は巨人の丸佳浩で4億5000万円、10位はオリックスの吉田正尚で4億円。オリックスの山本は11位で3億7000万円、ロッテの佐々木は3000万円となっている。

 3年後、5年後の年俸ランキングはどうなっているだろうか。快刀乱麻の投球は野球の醍醐味だが、猛打で得点が入るのも野球の華だ。野手陣の奮起に期待したい。(梅宮昌宗)

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