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首位快走の広島 怖いのは巨人より阪神

AERA dot. のロゴ AERA dot. 2019/06/12 11:42
広島のフランスア(C)朝日新聞社 © Asahi Shimbun Publications Inc. 提供 広島のフランスア(C)朝日新聞社

 広島が首位固めへ、着々と足場を固めている。

 先発要員だったアドゥワ誠が5月下旬から2試合連続KOを喫すると、首脳陣は救援への配置転換を断行。守護神で不安定な内容が続いていた中崎翔太も今月からセットアッパーに回し、奪三振能力が高いフランスアを新守護神に抜擢(ばってき)した。シーズン中に救援陣をいじるのは未知数な時が多いが、広島は違う。配置転換で、戦力がより強固になったと言えるだろう。

 アドゥワは救援で結果を残した投手だ。昨季は53試合登板で6勝2敗5ホールド。ロングリリーフが可能で、連投にも耐えうるタフネス右腕が先発から「元サヤ」に戻る形になった。最速158キロ左腕・フランスアも大崩れすることはない。昨季リーグ3連覇の「陰のMVP」と評価された両投手を重要なポジションに置くことで、勝負の夏場に向けて万全の体制に整いつつある。

 広島の独走を止めるのは容易ではない。ここにきて対抗馬として評価を上げているのが阪神だ。

 在京のスポーツ紙デスクは、こう分析する。

「昨年最下位に低迷した事からシーズン前の下馬評が低かったですが、元々投手力は良いチーム。藤川球児、ジョンソン、ドリスとつなぐ勝利の方程式は盤石で、救援陣の安定感は広島を上回るほどです」

 さらに、こうも言う。

 「対照的なのが巨人。マシソンが復帰しましたが、新外国人・クックの故障で、セットアッパーから守護神に抜擢された中川皓太に疲れが見える。救援陣のコマ不足は否めず、巨人より阪神の方が夏場に向けて優位ではないでしょうか」

 阪神を広島の対抗馬に挙げる理由は投手力だけではない。

 今年から矢野監督が就任し、チームの雰囲気がガラリと明るくなった。試合中に選手の活躍にガッツポーズを連発する姿は「矢野ガッツ」と命名されるほど。サヨナラ安打を打った選手には、喜びの輪に入って抱きしめて喜びを爆発させる。

 6月9日の日本ハム戦(甲子園)で大腸がんから復帰した原口文仁がサヨナラ打を放った時は、指揮官も涙を流して試合後に言葉に詰まった。阪神の番記者が「ファンの歓声が凄くて、甲子園がまるで優勝したかのような雰囲気だった」と球場の異常なボルテージに驚くほどだった。

 前出のスポーツ紙デスクも言う。

「阪神は得点力を見ると広島、巨人より見劣りしますが、近本光司、木浪聖也と新人の奮闘でチーム内の競争もハイレベルになっています。勢いに乗れば優勝争いに食い込む可能性は十分にあるでしょう」

 交流戦はパ・リーグとの戦いだが、セ・リーグの他球団は優勝戦線に踏みとどまるためにも、首位・広島に食らいつきたい。(梅宮昌宗)

※週刊朝日オンライン限定記事

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