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アキレス腱断裂を乗り越えて。“ピンチに強い寺本”の決意。

Number Web のロゴ Number Web 2020/05/23 15:00 矢内由美子
主将をつとめた世界選手権ではメンバーにお守りを手作りした寺本(右から2人目)。セルフィーもお手のもの。 © Number Web 提供 主将をつとめた世界選手権ではメンバーにお守りを手作りした寺本(右から2人目)。セルフィーもお手のもの。

 新型コロナウィルス問題による緊急事態宣言でナショナルトレーニングセンターが閉鎖されるなど、東京五輪を目指すアスリートたちは厳しい状況下に置かれている。そんな中、左アキレス腱断裂からの復活を誓い、懸命なリハビリを行なっているのが、体操女子の寺本明日香(ミキハウス)だ。

 衝撃のニュースが飛び込んできたのは2月のことだった。強化合宿中の2月6日に左足首を負傷し、翌7日にアキレス腱を手術。開幕まで半年を切っていた東京五輪は絶望的と思われた。だが、身長141cmの体に宿る不屈の精神は見事だった。手術翌日の8日にはベッドで上半身のトレーニングを開始していた。

 そばに寄り添っていたのは、9年間の代表活動で示してきた“ピンチに強い寺本”の底力を信じるコーチ陣だ。振り返れば寺本は、世界選手権初出場だった'11年の東京大会で日本を救う演技を見せている。跳馬の本番直前に負傷した選手の代わりに急きょ出場し、ロンドン五輪の団体出場権獲得に貢献したのだ。東京五輪の団体切符が懸かっていた昨年の世界選手権も天晴れだった。エース村上茉愛の不在に加え、自身を含めて複数の主力が相次いで負傷する大ピンチの中、主将として奮闘。全12枠中11位というギリギリの成績で団体出場権を確保した。

東京五輪は出れば10度目の世界の舞台。

 アキレス腱の手術翌日に早くもリハビリメニューを手渡されたときは、SNSで「私より諦めてない周りの方々に胸がいっぱいになりました」と感謝していた。五輪の1年延期が決まった後も、「毎日やれるリハビリを焦らずコツコツと」などポジティブなコメントをつけながら笑顔の写真を投稿。倒立しながら室内を周回する動画ではつま先まで伸びた美しい姿勢を披露しており、足首の回復は順調のようだ。

 '11年に代表デビューを飾り、2度の五輪を含めて昨年まで9年連続で世界大会に出場し続けた寺本にとって、東京五輪は出れば10度目の世界の舞台となる。リハビリには細い吊り橋を渡るようなデリケートな過程がつきものだが、「誰がなんと言おうと諦めずに体操人生を貫き通そうと思っています」と決意を表明している彼女なら、きっと困難に打ち勝っていくだろう。長い道のりに、心からのエールを送りたい。

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