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コロナ禍で再放送ドラマが好調。テレビマンがもう一度観たい作品は?

SPA! のロゴ SPA! 2020/05/23 08:53 日刊SPA!
画像:WATER BOYS(FOD公式サイト) © SPA! 提供 画像:WATER BOYS(FOD公式サイト)

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、新作ドラマのほとんどが放送延期となってしまった。こうした危機的状況の中で、その枠を埋めるために放送された再放送ドラマが軒並み高視聴率をマーク。特に、2005年放送の『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)の特別編や2009年放送の『JIN-仁-』(TBS系)の再編集版は新作を上回る数字とSNSでの話題やトレンドをかっさらう結果となった。

 ようやく撮影再開された現場もあるようだが、しばらく新作の放送は延期になる見込みで今後も再放送ドラマが続々とオンエアされることになっている。

◆休校時だからこそ子供に見せたい『女王の教室』

 そんな中、SNSや各メディアで“もう一度見たい連続ドラマ”談義が過熱! 「ORICON NEWS」のアンケート調査では『半沢直樹』(TBS系)や『花より男子』(TBS系)、『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)などが上位を占めたほか、ネットでは『聖者の行進』(TBS系)や『HERO』(フジテレビ系)といったヒット作を挙げる声も目立った。

 それでは、ドラマに関わる業界関係者やスタッフ、脚本家たちはどんなドラマの再放送を期待しているのか? その作品と理由に迫ってみた。

 キー局でドラマプロデューサーを務めるA氏は楽しそうに2作を挙げてくれた。

「テレビ業界と同じくらい教師に憧れも持っていたので、教師が主人公の学園ドラマの再放送を期待しています。特に再放送してほしいのが『女王の教室』(日本テレビ系、2005年放送)。

 天海祐希さん演じる冷酷な教師・阿久津が生徒を追い詰めていくシーンはとにかくセンセーショナルでしたが、物語が進むにつれて生徒たちが成長していく姿から阿久津の真意が分かり、最終回はずっと号泣でした。熱血漢や人情味のあるタイプが主人公の教師ドラマしか見たことがなかったので斬新な作品でした。現在は休校措置を取っている全国の自治体も多いですし、学生さんたちにこそ教育の一環として見てもらいたい一作です。

 もう一作は、同じく教師モノの『みにくいアヒルの子』(フジ系、1996年放送)です。VHS版はリリースされているのですがDVD化はされておらず、レンタルショップなどにもなかなか置いていない“幻の名作”と言われているドラマで、『女王の教室』とは打って変わって岸谷五朗さん演じるガースケという純粋無垢な熱血教師が主人公の王道モノです。ただ、1話と最終回に心を揺さぶられる衝撃的な展開がリンクするように丁寧に描かれており、今見ても胸に響く作品だと思います。主題歌が松山千春さんの名曲『君を忘れない』でこれもピッタリなんですよね」

◆星野源や田中圭も出演したあの青春ドラマ

 多くのドラマを手掛ける制作会社でプロデューサーを務める若手女性のB氏にも話を聞いた。

「今や主役級の役者たちがそろっていた『WATER BOYS』(フジ系、2003年放送)ですね。メインキャストだった山田孝之さん、森山未來さん、瑛太さんの初々しさの残る演技を見るだけでも震えますが、なんと今をときめく星野源さんや田中圭さんもシンクロに挑む生徒役で出演しているんですよ! 2020年現在、これだけの豪華キャストをそろえるとなると……いくら予算がかかるだろうと頭を抱えてしまうほど(笑)。甘酸っぱい恋愛やテンションの上がるシンクロシーンは今の若い子が見ても面白いでしょうし、高視聴率を取ると思います!

 同じく、豪華キャストで言うと“童貞を捨てる”がテーマの青春ラブコメディ『Stand Up!!!!』(TBS系、2003年放送)も見たいですね。こちらも二宮和也さん、山下智久さん、成宮寛貴さん、小栗旬さんという夢のキャストそろい踏みですから。成宮さんに薬物疑惑があった(現在はフリーとして活動)こともあって現実的には再放送は厳しそうですが、ヒット作『恋はつづくよどこまでも』を手掛けた金子ありささんがシナリオを書いた爽快でテンポのよいコメディドラマですよ」

◆『野ブタ。』脚本家が描く傑作ドラマ『すいか』

 恋愛ドラマから刑事モノまで幅広く手掛けている女性脚本家C氏にも聞いてみた。

「先日放送された『野ブタ。をプロデュース』の特別編が高視聴率をマークしましたが、脚本家の木皿泉さんの別作品もぜひ放送してもらいたいです! 前田敦子さんと佐藤健さんの『Q10』(日本テレビ系、2010年放送)も良作ですが、特におススメは『すいか』(日本テレビ系、2003年放送)です。

 視聴率はあまりよくなかったのですが、数々の賞を総なめした神ドラマなんです(笑)。小林聡美さん演じるアラサー女性が賄い付きの下宿で風変わりな同居人たちと過ごす日々を淡々と描く作品ですが、セリフが哲学的で深い……。私が好きなのは片桐はいりさん演じる女刑事の『ここに居ながら、にげる方法がきっとある。それを自分で考えなきゃダメです』というセリフ。どの回も“日常の素晴らしさ”を感じられる話なので、コロナ禍の今こそ再放送に適していると思います」

 放送延期になっている新作を待ちつつ、しばらくの間は良作ぞろいの「再放送ドラマ」を見てもらうことで、ドラマを見る習慣のなかった若者やドラマ離れをしていた人々が再びテレビドラマに興味を抱いてくれれば、業界人たちも本望だろう。<取材・文/木田トウセイ>

【木田トウセイ】

テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。

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