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健康と幸福を左右する「ホルモン」の働きとは何か?

ヨガジャーナルオンライン のロゴ ヨガジャーナルオンライン 2018/10/08 03:00
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ホルモンは、すべてにおいて水面下で働き続けている。すべてと言うのはまさにその通りで、ホルモンは私たちの成長、気分、エネルギーレベル、睡眠、代謝、体重、強度、筋肉、心拍、消化に関わりがある-もうおわかりだろう。体内のほとんどのプロセスはホルモンによって調整されており、ホルモンそれ自体を調整するホルモンもある。体内のこれらの化学的シグナル伝達物質のおかげで健康が保たれるが、バランスが崩れたときに病気や不調が起こる。

興味深いことに、体内の多くのホルモンのレベルをある程度変えることができると聞けば、読者の皆様は少しは安心するだろう。自らの活動、生活の送り方、スケジュール、食べるものなどによってホルモンレベルは変化する。より調和した、より幸せな内部環境を整えるための、お手軽に効果が期待できる方法をチェックしてみよう。

コルチゾール

「ストレスホルモン」として有名なコルチゾール。それは事実ではあるが、少し誤解を招く表現だ。その正体は天然の血中(循環)ホルモンで、健康なとき、コルチゾールレベルは朝起床直前に上昇し、30〜40分後にピークを迎える。朝動き出すための自然な刺激、代謝のキックスターターである。コルチゾールは、副腎を刺激してアドレナリンとノルアドレナリンを産生し、心拍出量を増加させて筋肉の血管を拡張させる。こうして1日を元気に送る準備が整う。コルチゾールレベルは夕方にかけてゆるやかに減少、体内で放出されすぎたときは自然に抑制され、深夜には最低レベルになる。

慢性的なストレスを受けていると、コルチゾールの抑制作用がうまく働かなくなり、負の側面が顔を出す。コルチゾールは、体を病気に感染させやすくすることで炎症や免疫反応を減少させる。過剰なコルチゾールの放出は、記憶に関連する脳の部位である海馬の量を減少させることが明らかになっている。また、体を再充電するための睡眠サイクルのうち、重要なレム睡眠をも減少させる。過剰なコルチゾールが不眠症、慢性疲労、気分障害につながり、脂肪蓄積を増加させるインシュリンに関連したレプチンの産生を刺激する。コルチゾールは禁断症状や甲状腺機能低下症、および高いインスリン抵抗性の要因であるといわれており、インスリン抵抗性は2型糖尿病につながるおそれがある。ウォーキング、睡眠、マッサージ、瞑想、ヨガ、笑うこと、スキンシップ-つまりリラックスできることなら何でも、コルチゾールレベルを下げることができる。

インスリン

あなたは砂糖を摂取しないかもしれないが、私たちの体はすべての炭水化物を基本的なグルコース(ブドウ糖)の形に分解し、細胞は機能するためのエネルギーとしてこれを必要とする。インスリンは血糖値をコントロールするホルモンだ。食事の後、インスリンは血液中からブドウ糖を取り込むよう細胞に指示する。糖尿病のようなインスリンに関連した問題がある場合、血中に留まったブドウ糖が数多くの問題を引き起こしている。糖尿病の潜在的合併症には、心臓発作、脳卒中、腎臓疾患、手足の切断、うつ病、不安および失明が含まれる。ヨガは、実際に糖尿病を防ぐ助けになるだろう。エクササイズ時に筋肉に吸収されるブドウ糖の量は、安静時に比べ15倍まで増加する。別の研究では、ヨガがインスリン感受性を増加させることが明らかになっている。インスリン抵抗性が血糖値を高いままにし、脂肪の蓄積を促進させるので有益だといえる。その上レプチンの産生も促してくれる。

レプチン

レプチンは体内に蓄積した脂肪細胞によって産生されるホルモンだ。体内のエネルギーバランスを調節し、空腹感を減少させ、エクササイズ中のエネルギー消費を増加させて蓄積脂肪を減少させる。脂肪の蓄積やエネルギーの不均衡につながるレプチンの感受性低下は、炎症や肥満、慢性ストレスなどを原因とする慢性的に高いレプチンレベルによって引き起こされる可能性がある-コルチゾールがレプチンの産生を刺激することが示されているのを思い出してほしい。エクササイズは体重の減少にともない、時間の経過とともにレプチンレベルを低下させることが示されている。ヨガはストレスとコルチゾールレベルを減少させて、レプチンレベルのバランスを整えるのに役立つだろう。

メラトニン

メラトニンは、睡眠と覚醒のサイクル、サーカディアンリズムリズムを調節している。体は夜になるとメラトニンを放出し、私たちは覚醒レベルの低下を感じ始める。午後11時ごろにはメラトニンが急増し、多くの臓器の活動を鈍らせ、再生を始めるシグナルとなる。朝になり明るくなるにつれ、メラトニンの放出がゆるやかになり、コルチゾールが増加して私たちの目を覚ます。人工的な照明で阻害されるのは自然なことで、目の受容体はブルーライト、ノートパソコン、テレビ、携帯電話に特に反応しやすい。メラトニンのバランスを整えるのに役立つサプリメントを取ることもできるし、眠りにつきたい数時間前にデバイスの電源を切るのもおススメ。また、松果腺やメラトニン産生にシグナルを送るために、ライトを薄暗くするかランプやキャンドルに切り替えるのもいい。

オキシトシン  

イチオシは最後にご紹介。オキシトシンは私たちの「いい気分」を司る社会的なホルモンだ。オキシトシンは性的エネルギーや労働、母乳哺育に至るまで、生殖のプロセス全体を通じて非常に重要なホルモンだ。ストレスや不安を軽減し、コルチゾールレベルを下げ、免疫システムを支えて腸管の修復や保護までやってのける。オキシトシンは、共感と社会的なサインを読み取る能力を向上させる。愛、信頼、つながり、ポジティブであたたかい経験を感じるときに脳下垂体から放出され、ハグやマッサージのようなスキンシップ、特定の食べ物や香りでも誘発される。エッセンシャルオイル、おいしい食べ物、ポジティブな社会的交流と意義ある会話もオキシトシンの放出を促す。

これらすべてのホルモンがお互いに影響し合い、体内の均衡を保つための微妙で繊細なダンスを披露している。魅惑的な場所である人間の体、そしてヨガプラクティスは、想像以上に多くのベネフィットをもたらしてくれるだろう。

 

ヨガジャーナル オーストラリア版に本記事を寄稿したエリン・ボーンは、運動科学/教育学学士。ヨガ、ピラティス、動的神経安定化、筋膜リリースの上級トレーニングを修了している。

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