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子宮外妊娠

Healthline 2012/07/16 16:00 ジュリー・ロディック氏およびマリッサ・セルナー氏

定義

子宮外妊娠は、受精卵が子宮に着床しなかったときに起こります。ほとんどの子宮外妊娠は、受精卵が卵管で着床します。  これより少ないものとして、腹腔や子宮頸部に着床する場合もあります。子宮外妊娠は、妊娠女性の50人に1人の割合で起こります。

受精卵は、実質上子宮の外で育つことができません。子宮外妊娠を放置すると、重大な健康障害を起こすことがあります。そのため、迅速な治療が強く勧められます。早期に治療することよって、不妊や合併症を防ぐことができる場合があります。

原因

子宮外妊娠の原因は、すべての症例ではっきりわかっているわけではありません。その中でも、異常妊娠に関連していると考えられているものは次のとおりです:

  • 過去の疾患や手術によって起きた卵管の炎症や傷
  • ホルモン要因
  • 遺伝的異常
  • 先天異常
  • 卵管や生殖器官の形状や状態に影響を及ぼす疾患

リスク

性的活動を行うすべての女性には、子宮外妊娠に対するいくらかのリスクがあります。リスク要因は次のような場合に高くなります:

  • 35歳以上での妊娠
  • 骨盤手術、腹部手術、または複数回の中絶手術歴
  • 骨盤内炎症性疾患の罹患歴
  • 子宮内膜症の罹患歴
  • 卵管結紮術や子宮内避妊器具に反した妊娠
  • 排卵誘発剤や不妊治療によって促進された妊娠
  • 喫煙
  • 子宮外妊娠歴
  • 性感染症の罹患歴

症状

子宮外妊娠の場合も、吐き気や乳房の痛みといった正常妊娠の症状がみられます。そのほかの症状は、異常妊娠であることがより明確に示されます。次のような症状がみられる場合には医師に相談してください:

  • 腹部や腰、肩、首への鋭い痛み
  • 少量から多量の出血
  • めまいまたは失神
  • 直腸圧

診断

子宮外妊娠の疑いがある場合は、すぐに医療機関で診察を受けましょう。  子宮外妊娠は外部から診断することはできません。ほかに考えられる原因を除外するために、身体検査を行う場合があります。

子宮外妊娠の疑いがある場合、ヒト絨毛性ゴナドトロピンとプロゲステロン値を調べる血液検査が行われます。これらのホルモン値が正常でない場合は、さらに詳しい検査が必要となります。

血液検査によって問題が示された場合、経膣超音波検査が行われます。この検査によって受精卵の位置がわかり、子宮外妊娠の診断を確定することができます。

極端なケースでは、卵管が破裂して出血することもあります。その場合、腹部を切開して行う緊急開腹手術が実施されることがあります。この手術は、子宮外妊娠の診断だけではなく、緊急治療を施すためのものです。

治療

子宮外妊娠の場合、妊娠を継続することはできません。従って、なるべく早く胎芽を取り除かなくてはなりません。母親の命と妊娠能力の両方を守るためにこの処置が必要となります。治療選択肢は、子宮外妊娠の起きた場所とその進行によって異なります。

治療薬

医師によって緊急の合併症がないと判断された場合、メトトレキサートと呼ばれる薬が投与されることがあります。メトトレキサートは、胎芽細胞など、急速に分裂する細胞の成長を止める働きがあります。通常の血液検査によって、この薬剤に効果があったかどうかを確認します。メトトレキサートによる治療は、手術による卵管への損傷といったリスクがありません。

外科手術

胎芽を取り除き、内部のダメージを修復するために開腹手術が選択される場合があります。麻酔下において、腹部の切開部から小さなカメラを挿入します。また、ほかの器具を使って胎芽を取り除き、卵管のダメージを修復するためにさらに切開を行う場合があります。この方法が成功しなかった場合、より大きな切開による開腹手術が行われます。

卵管が破裂していたり、重度のダメージが起きている場合、手術中に卵管を除去する必要がある場合もあります。

ホームケア

患者は休養するように指示されます。処置後の診察で、胎芽が完全に取り除かれているか、または再吸収されているかが確認されます。

長期

子宮外妊娠によって起きた損傷によって、予後が決まります。両方の卵管に損傷がない場合、将来は60%の確率で正常な妊娠が期待できます。元々の生殖機能問題が子宮外妊娠の原因となった場合は、生殖能力に問題のあることが考えられます。

外科手術は、卵管を傷つける可能性があります。その傷によって、再び子宮外妊娠につながる確率が高くなります。卵管の片方または両方を除去しなければならなかった場合には、不妊治療が必要になることがあります。子宮外妊娠によって、今後自然妊娠ができなくなるという問題が生まれる場合があります。

まれではあるものの、卵管の破裂によって命を落とす可能性があります。手術と治療薬によって、多くの場合治療は成功します。卵管の破裂にともなう患者の死亡率は0.1%以下です。

予防

すべてのケースで予測と予防が可能というわけではありません。ただし、しばしば子宮外妊娠の根本原因となっている、卵管の炎症に対するリスクを軽減させることはできます。

性と生殖の健康維持から予防は始まります。このような維持には、定期的な婦人科検診や性感染症の検査、喫煙をやめることなどが含まれます。

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