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日本株に投資妙味、今こそ企業改革評価すべき時

The Wall Street Journal. のロゴ The Wall Street Journal. 2019/01/07 06:06 Mike Bird

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

a sign on the side of a train station © Provided by The Wall Street Journal.

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 日本は過去数十年にわたり、物価押し上げに苦戦している。ここにきて、市中の物価と同様、日本株にも割安感が強まっている。

 足元の株式相場の混乱により、日経平均は昨年10月につけた約27年ぶりの高値から20%値下がり。2019年の大発会となった4日も、正月休み中の海外市場の下げに追随し、2.26%下落して新年初日の取引を終えた。

 相場急落により、向こう1年の企業利益見通しで見た日経平均株価のバリュエーションは、過去6年余りで最も割安となり、安倍晋三氏が首相に返り咲く直前の2012年11月の水準に戻った。

 欧米の株式もここ最近、同じ尺度で割安感が出ているが、日本ほどではない。ファクトセットによると、ユーロストックス指数、S&P500種指数は過去6年の水準をなお10%、22%それぞれ上回っている。

 日本株はここ数年、驚くほど海外の投資家から不人気だった。米国を除けば、ほぼどの先進国よりも高いリターンを提供しているにもかかわらずだ。

 安倍首相が掲げる経済政策「アベノミクス」を巡っては、物価押し上げを実現できていないことから、海外では懐疑論が根強い。だが安倍政権が導入した機関投資家の行動指針(スチュワードシップ・コード)や企業統治指針(コーポレート・ガバナンスコード)は著しい効果をもたらした。リターン重視の姿勢を促し、くもの巣のように張り巡らされていた非効率な株式持ち合いを解体することが指針導入の狙いだ。

 日本企業の売上高経常利益率は、安倍政権に入って著しく改善し、2018年4-6月期(第2四半期)には7.7%と過去最高を記録した。安倍氏が改革に着手する以前は、過去60年に及ぶ統計の収集期間において4%を突破することはほとんどなかった。企業の自社株買いも拡大し、1株当たりの配当は安倍政権になってから倍以上に増えた。

 米国の投資家にとって、日本株がとりわけ魅力的な理由は他にもある。通貨間の金利差に基づいてプライシングされる為替先物予約により、米投資家は、現在から1年後のドルの対円相場を1ドル= 約104.4 円に固定することができる。これは現在の為替レートからは3.5%程度の円高・ドル安水準で、為替変動のリスクをヘッジしながら、円建て資産の投資リターンをほぼ確実にできるだろう。

 日本の大手企業は海外で売上高の大半を稼いでおり、株式相場が急落すれば、円が急騰する傾向があるのは確かだ。そのため、世界経済の動向がさらに悪化するような事態となれば、日本株の妙味が限られる可能性もある。

 だがそこまで急激な落ち込みではない限り、人気の低い日本株は相当、割安と言えるだろう。

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