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フタバ図書、10年間粉飾 在庫や資産償却を不適切記載

中国新聞 のロゴ 中国新聞 2021/02/20 07:21 中国新聞社
フタバ図書が本社機能を移したビル(広島市西区) © 中国新聞社 フタバ図書が本社機能を移したビル(広島市西区)

 地場書店チェーンのフタバ図書(広島市西区)は19日、過去の粉飾決算を明らかにした。代理人の弁護士が文書で「不適切な内容の決算書を作成して金融機関に提出していた」と説明した。期間は2019年までの約10年間だったとした。

 決算書に書く在庫を実際より多くしたり、固定資産の償却を小さくしたりしていた。中国新聞の取材で複数の関係者が証言した「40年前からの粉飾」は「誤り」と説明。世良茂雄社長が金融機関への説明会で「自分が入社した40年前から在庫の金額が実際の棚卸し額と相違していたこともあった」と発言したことが影響したと釈明した。

 業績悪化は関連性の薄い新規事業の「収益見通しの甘いまま」での開始と、収益見込みの厳しい店舗の買収が招いたとした。19年6月に資金繰りが悪化し、取引先への支払いが遅延。金融機関に返済の猶予を依頼するとともに、抜本的な再建計画の作成を始めた。

 金融機関からの借入額は総額約235億円で、3月に事業を引き継ぐ新会社が約35億円を承継することも公表した。世良社長たち創業家を含む役員の私財を提供し、残る約200億円の弁済の一部に充てると説明。額は未定とした。借入額の9割の返済免除で合意したとみられる金融機関には「多大な迷惑を掛けた」と謝罪した。

 これまで粉飾を説明しなかったのは「上場企業のような開示義務がある企業を除き、企業価値を損ねないよう、非開示が原則」と主張。信用不安からの破綻を「回避しようと考えた」と記した。こうした事態に対する従業員の責任は「一切ない」とした。

 フタバ図書は1月、広島県が創設したひろしまイノベーション推進機構(中区)のファンドなどが出資する新会社への事業譲渡を発表。世良社長たち現在の役員は全員が退任する。(松本真由子)

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