シカゴ連銀総裁、自分の金利見通しはFOMC予想中央値にほぼ一致
(ブルームバーグ): 米シカゴ連銀のエバンス総裁は27日、主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を巡る自身の見通しについて、21日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の予想中央値にほぼ一致していることを明らかにした。エバンス総裁は今年のFOMC会合で投票権を持たない。
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総裁はロンドンでの講演の事前テキストで、年末時点のFF金利予想中央値が4.25-4.5%のレンジである一方、4-4.25%とする予想もほぼ同数だった点に言及。「このため年内に100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)から125bp程度の追加利上げが行われるとの予想が大半を占めることになる」と指摘した。
その上で、年末時点のFF金利予想中央値が4.4%で、個人消費支出(PCE)価格指数のコア指数が来年に3.1%と見込まれている点を考慮すれば、実質FF金利は1.3%となると説明。これはFOMC参加者の大半が長期的な実質中立金利と見なす0.25-0.5%のレンジを上回り、「この計算上は、明らかに景気抑制的だ」と話した。
こうした急ピッチの利上げが見込まれる状況にあって、金融状況の引き締まりの効果が生産やインフレの面でフルに顕在化するには時間がかかることから、「ある時点で利上げペースを緩め、最終的にはしばらくの間、到達点に据え置くのが適切だろう」との見解を示した。
一方、FOMC参加者による失業率の予想中央値について、「2023年終盤までに4.4%に悪化し、24、25両年もこの水準近辺で推移すると見込まれており、現在と比べると労働市場の著しい軟化となるが、リセッション(景気後退)時のような数字には見えない」と語った。
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原題:Evans Says He’s Roughly In Line with Median Fed Rate Projection (抜粋)
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