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円は144円後半、米金利持ち直しでドル買い戻し-英中銀介入効果続かず

Bloomberg のロゴBloomberg 2022/09/29 15:30 小宮弘子

(ブルームバーグ): 東京外国為替市場では円が対ドルで1ドル=144円台後半に反落した。米国の積極利上げや欧州景気不安を背景に対欧州通貨中心にドルの押し目買いが先行。イングランド銀行(英中央銀行)による国債市場介入の効果が薄れる中、米金利が前日の急低下から持ち直すのに伴いドル高が進んだ。

 
円は対ドルで午後3時19分現在、前日比0.4%安の144円66銭。144円07銭を高値に一時144円71銭まで下落28日の海外市場では一時143円91銭まで上昇し、東京市場で付けた安値(144円87銭)から1円近く円高・ドル安が進行ポンド・ドルは1.1%安の1ポンド=1.0767ドルブルームバーグ・ドルスポット指数は0.6%上昇。28日は1%低下

  IG証券の石川順一シニアFXストラテジストは、英中銀の介入は金利の上昇トレンドを転換するだけのインパクトはなく、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅連続利上げの可能性を考えると「短期的には米長期金利は高止まりか、再び上昇し4%を超えてどこまで行くかを意識する局面」と指摘。リスク回避のドル買い、米金利上昇、円買い介入の限界など総合的に考えると「ドル・円の目先の焦点は上値トライ」と話した。

ドル・円と米10年債利回り © Bloomberg ドル・円と米10年債利回り

  英中銀は28日、国債市場の崩壊を防ぐため劇的な形で介入に入った。トラス政権の大型減税案が引き起こした影響に対応するため、英国の長期国債を無制限で購入すると表明。10月3日に予定していた保有国債の売却(量的引き締め=QT)の開始を同月31日まで遅らせることも明らかにした。

  英中銀の介入を受け、28日の海外市場では英国を中心に欧米の債券利回りは急低下。米10年債利回りは4%を突破していたが、英中銀の発表後には一時3.70%を割り込んだ。金利低下を好感し、米国株は大幅上昇。外国為替市場では投資家心理の改善や米金利低下を背景に資源国通貨や欧州通貨が急反発し、ドルが全面安となった。

  一方、29日アジア時間の取引では米10年債利回りは3.8%台を回復し、米株価指数先物は下落。外国為替市場でドルが主要通貨全てに対して反発している。

  三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの井野鉄兵チーフアナリストは、英中銀の介入は根本的な解決ではなく、減税の財源の話などが見えてこないと債券市場が動揺しやすい状況が続き、リスク回避的なドル高地合いも変わらないと話した。

  三井住友銀行の西岡純子チーフエコノミスト(ニューヨーク在勤)は、「英国の拡張財政というテーマが出る前から欧州通貨はファンダメンタルズの弱さから売りに押されていたので、ファンダメンタルズが大きく変わらない限り、欧州通貨が売られることでドルが上昇する圧力は残る」と指摘。ドル・円も、介入により急速な円安は看過できないとの日本政務のメッセージを市場は受け止めたとは言え、ドル高・円安バイアスが残ると語った。  

背景

英中銀の国債市場介入、時間稼ぎか-減税撤回の計画ないと関係者 英国、財源の裏付けない減税はクレジットネガティブ-ムーディーズシカゴ連銀総裁、世界市場の高ボラティリティーでも米利上げ推進必要サマーズ氏、英中銀の措置「正しい」-金融市場「不全」リスク高まる

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