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米CPIは予想以上に減速、エネルギー価格低下-利上げ圧力緩和

Bloomberg のロゴBloomberg 2022/08/10 23:53 Olivia Rockeman

(ブルームバーグ): 7月の米消費者物価指数(CPI)は市場の予想以上に伸びが鈍化した。エネルギー価格の低下が反映された。米金融当局に積極的な利上げを続けるよう促す圧力は、ある程度和らぐ可能性がある。

キーポイント
総合CPIは前年同月比8.5%上昇-6月は9.1%上昇で約40年ぶり高い伸びブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は8.7%上昇前月比では横ばい-6月は1.3%上昇ガソリン価格が低下、食品や住居費の上昇を相殺市場予想0.2%上昇変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比5.9%上昇予想中央値は6.1%上昇-6月は5.9%上昇前月比では0.3%上昇市場予想0.5%上昇-6月は0.7%上昇
US consumer price index, core measure were softer than expected in July © Bloomberg US consumer price index, core measure were softer than expected in July

  今回のデータは米金融当局に一息つける余地を与える可能性がある。ガソリンや中古車の値下がりは消費者にも安堵(あんど)感をもたらす見通し。ただ、前年同月比でのCPIの伸びは依然8%を超え、食品コストの上昇は続いており、中間選挙にかけてバイデン大統領や民主党は気を緩めることはできない。

  バークレイズのストラテジスト、マイケル・ポンド氏は「これは米金融当局にとって必要な数字だが、十分ではない」とブルームバーグテレビジョンで指摘。「こうした内容をもっと多く確認する必要がある」と述べた。

  米金融当局者らはこれまで、特にコア指数で数カ月にわたる減速の兆候を確認したい意向を示してきた。9月20、21両日開催の次回連邦公開市場委員会(FOMC)会合までにはCPIと雇用統計がもう1回ずつ公表される。

生活費

  ガソリン価格は前月比7.7%低下。下げ幅は2020年4月以来の大きさだった。前月は11.2%上昇していた。公益サービスの価格は3.6%低下し、09年5月以来の大幅な下げ。

  一方、食品コストは前年同月比で10.9%上昇と、1979年以来の高い伸び。中古車の価格は低下した。

  サービス分野で最大の構成要素でCPI全体の約3分の1を占める住居費は、前月から0.5%上昇。前年同月比では5.7%上昇と、1991年以来の大幅な伸びを示した。家賃が0.7%上昇したことを反映した。一方、ホテル宿泊のコストは3.2%低下した。

  航空運賃は前月比で7.8%低下し、ほぼ1年ぶりの大きな下げとなった。

  別の統計によれば、インフレ調整後の実質平均時給は前年同月比3%減少した。前年同月比での減少は2021年4月から続いている。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:

US Inflation Runs Cooler Than Forecast, Easing Pressure on Fed(抜粋)

(第3-4段落にエコノミストのコメントなどを追加し、更新します)

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©2022 Bloomberg L.P.

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