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トランプ相場でバカ勝ちした人は「急変が得意」

HARBOR BUSINESS Online のロゴ HARBOR BUSINESS Online 2016/11/25

11月9日、トランプ勝利を受けてマーケットは大混乱。暴落後の急反発というジェットコースター相場、常勝トレーダーたちはいかに稼いだか? そのトレードを追った

 アメリカはもとより、日本も連日トランプ氏の話題で持ちきりだ。「TPP反対」「米軍駐留経費の負担増」といった公約を掲げてきただけに、その悪影響ばかりがクローズアップされているのだ。が、一足早く「トランプバブル」に沸いた人も。11月9日以降の“トランプ相場”で荒稼ぎしたトレーダーたちだ。

「9日はマイナス300万円でしたが、翌日からの株の反発で含み益も合わせて、9~11日の3日間で300万円超の利益が出ました」

ハーバービジネスオンライン: photo by Gage Skidmore (CC BY-SA 2.0) © HARBOR BUSINESS Online 提供 photo by Gage Skidmore (CC BY-SA 2.0)

 こう話すのは資産2億円超の株トレーダー・かぶ1000氏。安値に放置された割安・高配当銘柄を仕込んでじっくり値上がりを待つのが氏の得意とするトレードだが、今回は日経平均先物が利益の上乗せに寄与したという。

「大方の予想はヒラリー勝利だったのに、9日の日経平均は寄り付き直後100~200円程度しか値上がりしなかった。それで『ヒラリーが勝っても上値は知れてる』と判断して、トランプ逆転勝利のリスクヘッジも兼ねて9時半頃から日経平均先物を売り始めた。直後にトランプの追い上げが伝わり急落したので、昼前に利確。ところが、昼休み中にトランプ優勢となって、さらに大暴落……。そうしたら投資家仲間がLINEで『日経平均採用銘柄が全部値下がりだ』って呟いたんです。225銘柄すべてがマイナスなんて稀。これは売られすぎだと思って1万6170円から先物を買って反発後に利確し、結局、先物だけで100万円ほどの利益が出ました」

 9日の日経平均は1000円安を記録した後、10日未明にかけて全値戻しを達成。バカ勝ちトレーダーたちは見事にこの暴落&暴騰相場を乗りこなしたのだ。10億円トレーダーのテスタ氏も話す。

⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=118239

「僕もマーケットはヒラリー勝利を織り込んでいるので、先物を売ったほうが逆に触れたときのリターンがデカいと考えたクチ。それで朝方から先物を売り増していきました。『トランプ勝利なら日経平均は最悪1000円安』というのが大方の予想だったので、僕なりに急落しても800円安が妥当だろうとシミュレーションしていた。それで利確したら、1000円安まで到達。『さらに何百円も下げないだろう』と判断して、買いに転換して反発を取っていきました」

◆日経平均先物の売買でプラス1712万円に!

 結果、一日で稼ぎ出した金額はなんと1712万円! 並の投資家なら有頂天になること間違いなしだが、テスタ氏はいたって冷静に自身のトレードを振り返る。

「一番うまくトレードできたと思ったのは、その日一度だけした損切り。先物が反発すると思って買ったら、もう一段下げたので150万円ほどの損切りをしたんです。それまでに十分利益は出ていたから含み損を耐えることもできたんですけど、スッパリ切ったあとに先物はさらに100円近く下げた。値動きに集中していたからこそできた最善のトレードでした」

 勝ちトレードよりも、一度の損切り。継続して勝ち続けるためには、自身のトレードを貫徹できたか否かのほうが大事なのだ。それはFXも同様。億超えトレーダーのぶせな氏も次のように話す。

「9日は7時から25時半までほとんど休憩も取らずにトレードし続けました。一日で60万円近くのプラスに終わって、結果としては満足していますが、ミリオン(100万円)を目指して最後の最後にポンド/円に手を出して、大きな損切りをすることに。欲を出した自分を反省しています……」

 9日のドル/円は日経平均同様、トランプ巻き返しの報道を受けて10時過ぎから急落。105円台半ばから101円台前半まで4円以上も下げた。この間、ぶせな氏はドル/円を中心にスキャルピング。だが、昼過ぎまで思うようなトレードができなかったという。

「トランプ優勢が明らかになってから、ドル/円のスプレッドが10銭以上に拡大したんです(通常0.2銭程度)。そのせいで、利確と損切りの繰り返し。相場が荒れるのを想定してロットを減らしていたのでストレスはなかったのですが、なかなか利益が出ないことに焦りを感じていました。14時頃にドル/円が反騰を始めてからは買いに転換。欧州時間には40万円以上の利益が出るようになり、さらにNY時間にはプラス80万円までいった。けど、もうひと稼ぎしようとポンド/円をショートしたら20万円ほどの損切りをすることになってしまいました」

◆ドル/円のハイレバスキャルで+382万円!

 一方、堅実トレードで同じく60万円の利益を出したのはガラケートレーダー氏。マイナー通貨のトレードを得意とするトレーダーだ。

「スワップ金利狙いで、下げた高金利通貨を買っていこうと50銭刻みでいくつも指値を入れていたんです。ドル/円が急落するリスクオフ相場で、その指値が刺さり、その後急反発で一気に利益が乗りました。正直、私の場合は単に運がよかっただけ(笑)」

 そう笑うガラケー氏だが、安値で買えた南アフリカランド、トルコリラ、ブラジルレアルは、値を戻したところでしっかり利確。「トランプの国債発行を伴う大規模な財政出動で長期的にはアメリカの金利上昇が予想されることから、資源国通貨の上値は重たくなると判断した」(ガラケー氏)とのこと。

 対照的にアグレッシブなトレードで“ミリオン”を達成した人も。トレード歴2年弱で「億り人」となったトトロ氏だ。

「トランプ優勢が報じられて以降はスプレッドが広すぎて何度もエントリーチャンスを逃しました。私のトレードは200~400枚の大ロットで5pips程度の利幅を繰り返し取りにいくスタイルなので、エントリーしづらかった。トレードがかみ合いだしたのは14時以降にドル/円が反転してから。スプレッドが安定しだしたので、そこからフル稼働。深夜にかけて200回はエントリーしたはずです。最終的にその日の収支はプラス382万円でした」

 サラリーマンの平均年収近くを一日で稼いだトトロ氏だが、「これだけの大相場だったら、もっと利益を伸ばせたはず」と反省しきり。バカ勝ちトレーダーは一日にしてならず……なのだ。

【かぶ1000氏】

2億円株トレーダー。バリュー投資を得意とする専業投資家。中小型の個別株で約2億円のポジションを保有中。大相場ではヘッジに先物を利用。ブログ「かぶ1000投資日記」

【テスタ氏】

10億円株トレーダー。元パチプロ。個別株のデイトレで今年、資産10億円の大台に。ツイッター「@tesuta001」とブログ「テスタの株日誌」でもトレードの詳細を配信中

【ぶせな氏】

1億円FXトレーダー。FXを開始して8年で億超えを達成。「FX億トレーダーぶせな『スキャルピング』『デイトレード』ブログ」の名のとおり、スキャルとデイトレが中心

【ガラケートレーダー氏】

兼業トレーダー。高金利通貨でのスワップトレード等で数千万円の資産を築いたサラリーマン投資家。ブログ「ガラケートレーダーのFX副業で年収をこえよう!」

【トトロ氏】

2億円FXトレーダー。’13年末に1000万円を元手にFXを開始してわずか2年で億超えを達成したスキャルパー。「FXのスキャルピングで億トレーダーを目指すトトロの奮闘日記」

取材・文/高城 泰(ミドルマン) 池垣 完(本誌) 図版/ミューズグラフィック 写真/Gage Skidmore on flickr (CC BY-SA 2.0)

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