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カンニング竹山 菅総理、東京五輪と赤木ファイルでヤバイいんじゃない?

AERA dot. のロゴ AERA dot. 2021/05/12 11:30
カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬) © AERA dot. 提供 カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)

 東京オリンピック・パラリンピックに対して開催の「中止」の世論が高まり、署名運動やテスト大会開催会場でのデモなどが起こっている。お笑い芸人のカンニング竹山さんは「安心・安全」に開催するとしか言わない菅総理にその理由を追及したいと言う。

*  *  *

 ここ何週間か東京五輪のことをこのコラムでも書いていますが、東京五輪「中止」の流れが高まっているけど、僕は前から言っているのは「やれるのだったら、やったほうがいい」。無観客だろうがどんな規模になったとしても、東京五輪が開催され、テレビで放送していたら見ちゃう。そして、感動したり、それこそ感動のあまり泣いちゃったりするかもしれない。

 だけど、今、コロナ禍でも開催できるようにしていく準備だとか、物理的なことも心情的なことも何一つ解決していない。例えば、スポーツドクター200名や看護師さん500名とか言われている人数の確保の物理的な問題と、そっちに人数確保してしまうのかという心情的な引っかかり。

 先日の緊急事態宣言延長の菅総理の記者会見を見ていて、何社かの記者が東京五輪の質問をぶつけていたんですよね。その時に、視聴者として見ていて歯がゆかったのが、菅さんは東京五輪を「安心・安全」に開催することを突き通したじゃないですか。菅さんにしてもそうだし、小池都知事にしても、橋本聖子会長にしてもそうだけど、みんな「安心・安全」と言うだけ。記者の方にもう一歩踏み込んで質問してもらいたかったのは、東京五輪とはいったいなんなんだ? ということ。これだけ、東京五輪「中止」って国民の声も上がってきている中でなぜやろうとしているのか、その理由を菅総理に教えて欲しい。

 やらないと経済的に困るとか、ここまでして東京五輪をやらなければならない理由を言ってくれ。言ってくれたほうが納得するかもしれない。経済的にと言われて、“人の命よりも経済なのか!”っていう意見も出るかもしれないけど、それでもいいから、どういう理由から東京五輪をここまでやろうとしているのか教えて欲しい。理由がわかれば、そのためにどうしていこうかということをみんなで考えることもできるかもしれない。会見で東京五輪の質問はぶつけてはいたが、一問一答形式だから仕方ないけど、開催理由をもっと問い詰めて、菅総理の回答に納得いかなかったら“そこ、答えてくださいよ!”と、突っ込んで欲しかった。

 東京五輪をやる理由を教えてもらえなかったから、結局、答えの出ないまま、記者としても“あぁかわされたな”になってしまう。その先にいる会見を見ている視聴者からしても“なんだったんだ?”となってしまう。かわされるのだろうなと予測できるのであれば、ストレートに「東京五輪をやらなければならない理由を答えてくれ、なぜ、コロナ禍でそこまでしてやろうとしているのか答えろ!」と突きつけて欲しかった。

 菅総理も「安心・安全」ではなく、ここまでして東京五輪を開催する理由をしっかりアナウンスして欲しい。その理由を言われたからって、東京五輪が開催できるかとは別問題なんだけど、でも、やらなきゃならない理由を知ることはできる。今、こんだけ「中止」の声が高まってしまっているのは、理由がわからないからだと思うんです。

 オリンピックって開催が一度決まったら100%やらなければいけないものなのか? 開催しないといけないのは、経済が絡んでいるからだ、やらないと国際的信用を失うとか色々な意見もあるかもしれないけれど、我々はどの意見や理由を信用すればいいのか? だからこそ、菅総理が腹くくって、理由を言うべきではないかと思う。

 僕が思うにはカネの問題が一番なんじゃないかと。日本側が開催を断ったら、国際オリンピック委員会(IOC)から多額の損害賠償金を請求される可能性が高いとも言われている。東京五輪中止にIOCが掛けている保険が何十億ドルと報じられているけどそれで補えないのか? 理由がそういったカネの問題だったとしても、東京五輪に関してはきちんと説明しないと、国民と国の気持ちが一致していないから、こんなんじゃ開催できても、うまくやれなくないか!? 

 東京五輪の中止の判断と併せて、先のことなんだけど心配しているのが、6月の裁判で森友学園問題で財務省が改ざんした経緯をまとめた“赤木ファイル”が提出されるじゃないですか。その時に、財務省が黒塗りしてきたところをどこまで出してくるのか。これは僕の勝手な予想ですが、黒塗りだらけで裁判に出されたら、菅政権ぶっ飛ぶんじゃないかと思っているんですよ。事実は冷静に裁判で判断しなければならないけれども、そのファイルにはおそらく本当の事が書いてあるんでしょう。

 裁判の時に黒塗りだらけで出してこようものなら国民はどう思う? まずは“またか!”って思いますよね。東京五輪のことと合わさって“この政権じゃ、やってらんない!”ってなりますよね。東京五輪の開催直前の6月23日に予定されている裁判で、赤木ファイルの扱いの問題で菅政権、意外とヤバイんじゃないか?

 東京五輪の話と赤木ファイルを一緒にするなって言われるかもしれないけれども、政権にとってみてれば抱えている問題として変わらないことかもしれない。自分たちの生活がうまく回らないと“おいコラ、政権が何やってんだ!”ってなるものじゃないですか。だから、コロナ禍で開催できるか具体的に何も決まっていないような状態の東京五輪のことと赤木ファイルの開示のことが一緒になると政権に対しての信用が全くなくなる。

 東京五輪に話を戻すと、どうもみんなの心がひとつになっていないような気がしてならない。週末のテレビ番組で、世界でいろいろなスポーツの世界大会が行われていると資料を出して分析していた人もいたけど、オリンピックの場合は競技数が多いのと全世界から選手が来る。そうなった時に、日本の立場というか、日本人のコロナ感染者ですらコントロールできていないのに、大阪なんか医療崩壊しそうとかパニックっている時に、全世界から人を受け入れて大丈夫なのか?

 それに対して、アスリートにSNSで東京五輪の中止を訴えてくれというのは話が別。競泳の池江璃花子選手に五輪を辞退してくれとか開催を反対してくれとか書き込むのは、次元が違うというか、そういうことをするからダメなんだろ? そういうことはしちゃダメでしょ! SNSが普及して、そういう書き込みをするのは使い方として一番悪いところですよね。

 その人の気持ちを考えてみろよ! 東京五輪に関して一番戸惑い、一生懸命考えて、悩んでいるのはアスリートの皆さんだと思う。そこを理解してあげないと! 人間、何事においてもイエスかノーだけじゃ決めきれないのよ。人間だから葛藤の中で生きているのよ。そこは気を遣いなさい!

 それと同時に体育会系って強いのかなと思った。どういう意味かと言うと、この1年間で東京五輪どうするかでワーっと話が盛り上がっているけど、エンタメと言われる演劇、音楽、映画、もちろんお笑いなど、学生時代で言われる文化系の部活に分類されるものは、軒並みコロナの影響を受けている。お客さんは半減もしくはゼロにさせられている。これから売り出していく俳優が大きな舞台が決まっていたんだけど、それがコロナで中止になってしまった。大物演出家の舞台で中止になっていなかったら、関係者がたくさん見に来てくれて、映画の出演やCMがたくさん決まっていたかもしれない。文化系の部活に分類される人は中止を食らってる。一方、体育会系の人は東京五輪のこともあって、制限されているところはあるけど中心的な存在になっている。

 なんか、それを見ていて、学生時代の体育会系と文化系の部活のパワーバランスに似ているなと。天体観測部とかって“集まって星なんか見ている場合じゃない”って言われそうだけど、サッカー部なら“この試合だけ保護者など無観客でやらせてください”って感じ。僕は文化系だけど、メチャメチャ今コロナの影響を受けてるなって。文化系はコロナがなければ、大きな舞台や大きなロケや大きな中継があったかもしれないのに、全部中止になっているよ。オリンピックと規模は比較にならないけど。文化系はあおりを食らっても体育会系のものは強いんだなって、そんなパワーバランスをふと思った。

 オリンピックと政治は切り離して考えないといけないのだが、菅さんは東京五輪開催するなら、その理由を説明をしないといけない時にきていると思う。本当のところをぶっちゃけちゃったって、菅政権の時に東京五輪が決まったわけではないでしょ? オリンピックって、言ってみたら日本の固有のモノじゃないじゃない? もし、菅さんが“IOCがやれって言うから”って東京五輪の理由をぶっちゃけても、今後開催されるオリンピックに日本を参加させないとか言わないだろうし、開催国にはなれないかもしれないけど、いいじゃん、それはそれで。

 そこは、菅さん、ぶっちゃけて理由を話してもいいんんじゃないの? 赤木ファイルでどれだけぶっちゃけられるかわからないけど、両方ともぶっちゃけられなかったら大変なことになるよ。菅総理や菅政権に反対しているわけではなく、菅さんに対して「仕事、早ぇなー」って思うところもある。応援しているところもあるからこそ、赤木ファイルと合わさって政権が大変なことになる前に、東京五輪をこんな状況でもやらなければならない理由をぶっちゃけちゃといた方がいいんじゃないの? 

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在は全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。オンラインサロン「竹山報道局」は、4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録。カンニング竹山とCalmeraによるユニット・タケヤマカルメラが「ヘイ・ユウ・ブルース」のカバーを披露。「ヘイ・ユウ・ブルース ~許せ、友よ~」はこちらから→https://calmera.lnk.to/hyb

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