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緩和継続で経済支え、下振れなら躊躇なく追加策=黒田日銀総裁

Reuters のロゴ Reuters 2022/09/26 15:31
金融緩和継続で経済支え、賃金上昇伴う好循環後押し=黒田日銀総裁 © Reuters/Kim Kyung Hoon 金融緩和継続で経済支え、賃金上昇伴う好循環後押し=黒田日銀総裁

[東京 26日  ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は26日の大阪経済4団体共催懇談会で、金融緩和を継続することによって需要面からしっかりと日本経済を支え、賃金の上昇を伴う好循環の形成を後押ししていきたいと述べた。海外経済の下振れリスクに警戒感を示し、経済の下振れリスクが顕在化した場合には「当然、必要に応じて、躊躇なく色々な緩和手段を打ち出す姿勢を明確にしている」と語った。

賃金については、旅行や外食でのペントアップ需要の顕在化や製造業での供給制約の緩和など賃金引き上げに向けた環境が徐々に整っていくもとで、今後の賃金交渉でこれまでの物価上昇が反映される見込みだと述べた。

日銀は22日の金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を全員一致で決めた。

黒田総裁は経済の先行きについて、供給制約の緩和や個人消費の底堅さなどで「今後も回復を続ける可能性が高い」との見方を示し、政府による入国制限緩和で「インバウンド需要の回復も期待される」とした。

しかし「先行きを巡る不確実性、とりわけ下振れ方向のリスクが従来にも増して大きくなっている」と指摘。海外経済について「世界的な利上げの動きがどの程度の減速をもたらすのかといったことを含め、下振れリスクが大きい点には注意が必要だ」と話した。

足元の物価上昇は「国内の需要の盛り上がりによるものというよりも、資源高や為替円安などに伴うコスト高を背景としたもの」と説明。「国際商品市況が先行きも上がり続けるということでもない限り、そうした面からの物価の押し上げ圧力は年明け以降徐々に小さくなっていく」との述べた。来年度以降の消費者物価は2%を下回る水準まで低下していくとの見通しを示した。

為替については、経済のファンダメンタルズに沿って安定的に推移することが重要だと指摘。「急激な変動は企業の事業計画の策定を困難にするなど、経済にマイナスの影響を及ぼすため、望ましくない」と改めて表明し、引き続き為替相場の動向を注視していきたいと述べた。

日銀は決定会合でコロナ対応特別オペの段階的終了に加え、金額無制限で共通担保資金供給オペを実施することを決めた。黒田総裁は、企業の資金繰りでは「感染症の影響だけでなく、例えば原材料価格上昇に伴う運転資金の増加など、さまざまな形で資金繰りニーズが存在している」と指摘。金額無制限の共通担保オペで「企業にとって緩和的な金融環境を引き続きしっかりと維持していく」と語った。

懇談会の出席者からは、金融緩和の効果と副作用の検証をしながら柔軟な政策運営を行うよう求める声が上がった。黒田総裁は2016年の総括検証や昨年の政策点検に触れた上で「今後も効果と副作用を点検しながら、適切な政策運営を行いたい」と述べた。

(和田崇彦 編集:宮崎亜巳、田中志保)

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