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「心痛めた2年半」地元に徒労感と不信感 陸上イージス計画撤回

毎日新聞 のロゴ 毎日新聞 2020/06/26 10:14 毎日新聞
河野太郎防衛相から陸上イージスの配備計画撤回の連絡を受け、取材に応じる佐竹敬久知事=県庁で2020年6月25日午前10時28分、川口峻撮影 © 毎日新聞 提供 河野太郎防衛相から陸上イージスの配備計画撤回の連絡を受け、取材に応じる佐竹敬久知事=県庁で2020年6月25日午前10時28分、川口峻撮影

 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」(陸上イージス)の秋田県内配備計画は白紙撤回――。河野太郎防衛相が陸上イージスの県内配備断念を表明した25日、県内の関係者からは、計画撤回に至るプロセスは迅速だったと評価する声が上がる一方、ずさんな防衛省の計画に2年半振り回されたことへの徒労感や不信感をにじませる発言が相次いだ。【川口峻、高野裕士、下河辺果歩】

 河野氏によると、24日夕の国家安全保障会議(NSC)で陸上イージスの秋田、山口配備計画の白紙撤回が決まった。

 河野氏が計画停止を発表したのは15日。21日には自ら来県すると佐竹敬久知事や穂積志・秋田市長、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)周辺の住民代表にこれまでの不手際などを謝罪し、計画を白紙撤回できるか、NSCの判断を仰ぐ意向を示していた。

 佐竹知事によると、25日午前8時前に河野氏から電話があり「(配備は)断念する」と告げられたという。佐竹知事は「陸上イージスを、新屋に限らず国内に配備することはないという話だった」とやりとりを明かした上で「スピーディーにやってもらった」と撤回にいたる流れは評価した。

 一方、国が陸上イージスの導入を閣議決定してからの約2年半は、新屋配備が強行される可能性を念頭に置いていたと明かし、「ことごとく(国に)耳を貸してもらえなかった。そうした中で(防衛省側の)ミスがあり、これから約束しても守られないだろうと不信感が出た」と振り返った。

 また、同じく25日朝に河野氏から連絡を受けたという穂積志・秋田市長は、地元住民への説明を求めたところ、河野氏からは「市長の要望は承った」と言われたと明かした。

 その上で、「防衛・外交が国の専権事項である中で、地方自治体として対抗できるのか悩んだ。非常に心を痛めた2年半だった」と語った。

 演習場の周辺住民でつくる新屋勝平地区振興会の長谷部一副会長は「(撤回は)本当なんだとかみしめている」とほっとした様子で話す一方、「新屋演習場と住宅地との近さについて防衛省はどう考えていたのか、今も気になる」と不信感をにじませた。

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