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インフルと不正調査で窮地 根本匠厚労相のクビの行方

文春オンライン のロゴ 文春オンライン 2019/01/24 11:00 「週刊文春」編集部
安倍政権で復興相、厚労相を歴任 ©文藝春秋 © 文春オンライン 安倍政権で復興相、厚労相を歴任 ©文藝春秋

 賃金や労働時間を示す毎月勤労統計での不正調査問題。野党各党は現時点では、昨年一月のデータ補正時の厚生労働相だった加藤勝信自民党総務会長を追及しているが、政治部記者は「今後のターゲットは現厚労相の根本匠さんに移りますよ」と解説する。

 根本氏は昨年12月20日に事務方から報告を受けていたにもかかわらず、翌21日に何事もなかったかのように昨年10月分の勤労統計を発表。19日後に不正問題を公表した。「この間の隠ぺい劇をしつこく野党や記者に聞かれると、どう説明しても苦しい」(別の政治部記者)。

 厚労事務次官ら官僚のみの処分で片付けようとの動きが広がる中、当の根本氏は1月17日にインフルエンザ感染を公表し、病欠。不在の間に益々強まった逆風を受けながらの公務復帰となりそうだ。

 さらに、安倍晋三首相に責任論が拡大する可能性もある。根本氏が報告を受けた翌日の21日には、問題を抱えたままの来年度予算案を閣議決定しているからだ。自民党関係者は「根本氏は首相に報告していたのか。仮に報告を受けていたのに首相が予算案を閣議決定していたとすれば、首相も同罪になる」と語る。

 逆に根本氏が首相に報告していない場合、根本氏の大臣辞任で決着させれば済むとの見方もあるが、政治部デスクは「首相が根本氏のクビを切れるのか」と疑問視する。

ポストを譲ったことも……安倍首相と根本氏との深い関係

 というのも、根本氏と首相は若手の頃から関係が深く、塩崎恭久元厚労相、石原伸晃元幹事長とともに、頭文字をとって「NAISの会」を結成、第一次安倍政権では4人そろって政権と党の中枢に入ったほどだからだ。

 首相と石破茂元幹事長が争った昨秋の自民党総裁選。憲法改正案をめぐる党内手続きの不備を指摘する石破氏の追及に首相が困り果てていたところ、手をさしのべたのが、党憲法改正推進本部事務総長を務めていた根本氏。石破氏の指摘に対する想定問答を速やかに作成し首相を安心させた。

「安倍首相は、『ポストを取りに来る政治家は数多いるが、譲ってくれる政治家は根本さんぐらい』と信頼を置いている。99年に首相は党社会部会長になっているが、本当はあの時根本氏がなるはずだったんだ」(根本氏周辺)

 不正調査問題はどこまで拡大するのか。首相の対応次第では「お友達内閣」と揶揄され、政権から転げ落ちた第一次政権の再来となりかねない。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年1月31日号)

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