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ライチョウ今世紀末絶滅か 温暖化で生息域0.4% 英誌に論文

毎日新聞 のロゴ 毎日新聞 2019/07/12 09:04 毎日新聞
北アルプスの燕岳で確認されたライチョウ親子=長野県環境政策課提供 © 毎日新聞 北アルプスの燕岳で確認されたライチョウ親子=長野県環境政策課提供

 国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウが、地球温暖化の影響で今世紀末までに絶滅する可能性があることが、長野県環境保全研究所や森林総合研究所などの研究で分かった。ライチョウが生息域とする高山植物の群落がほぼ消失するためとしている。英科学誌「BMCエコロジー」(電子版)に10日、論文が掲載された。

 ライチョウは北アルプスや南アルプスなど標高2000メートル級の高山帯を生息域とする。しかし、キツネやカラスといった天敵に食べられるなど生息環境が悪化しており、現在は2000羽以下に減ったとみられている。

 同県環境保全研究所の堀田昌伸自然環境部長らの研究グループは、2011年から槍ケ岳や穂高連峰など北アルプスの中南部を対象に研究を進めた。ライチョウが餌やすみかとする高山植物と気候変動の関連性に着目し、蓄積されたデータを基に影響を分析した。

 その結果、ライチョウは、ハイマツや、雪解け水でできる「雪田草原」、季節風が強い地の高山植物の群落がバランスよく存在する環境で生息する可能性が高いことを確認。その上で、現在の温室効果ガス排出のペースで2081~2100年に平均気温が2~4度上昇したと想定した場合、高山植物が減少し、ライチョウの生息域に適した環境は現在の0・4%までに減少すると予測した。

 堀田部長は、研究結果を「ライチョウの保全対策を考える上での貴重なデータ」とした上で「ライチョウの生存に影響する温暖化を抑えるためには、個人一人一人が努力しないといけないと知ってほしい」と話した。【ガン・クリスティーナ】

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