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捜査関係者「ネット上の批判は把握している」 池袋暴走

産経新聞 のロゴ 産経新聞 2019/04/23 19:30 株式会社 産経デジタル
捜査関係者「ネット上の批判は把握している」 池袋暴走: 東京都豊島区南池袋で起きた事故で、現場検証する捜査員ら=19日午後、東京都豊島区(佐藤徳昭撮影) © 産経新聞 提供 東京都豊島区南池袋で起きた事故で、現場検証する捜査員ら=19日午後、東京都豊島区(佐藤徳昭撮影)

 東京・池袋で乗用車が暴走し、母子2人が死亡、8人が負傷した事故で、車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)が逮捕されていないことに対し、インターネット上で疑問の声が噴出している。飯塚元院長も負傷して入院したため、警視庁が「逃亡や証拠隠滅の恐れはない」と判断したことが身柄を拘束していない理由だ。警視庁は任意での捜査を継続し、飯塚元院長の回復を待って事情聴取する方針。

 「上級国民だから逮捕されないのか」

 「人命奪ってんのに『任意』って何だよ。飯塚免罪符は無敵ってわけ?」

 ネット上では飯塚元院長の身元や肩書が発覚した直後から、元官僚という社会的な地位が警視庁の捜査に影響したとの書き込みが相次いでいる。転載に次ぐ転載で拡散され、本人とみられる画像を掲載する投稿もみられた。

 さらに事態に拍車をかけたのが、池袋の事故から2日後の21日に起きた神戸市営バスによる8人死傷事故だ。兵庫県警はバス運転手(64)を現行犯逮捕したことから、重大事故をめぐって分かれた警察の対応を疑問視する声が強まった。

 捜査関係者は、警視庁が逮捕していない理由を「飯塚元院長の入院」と説明する。飯塚元院長は事故の衝撃で胸部を強く打ち骨折、救急搬送された。刑事訴訟手続きについて定めた刑事訴訟規則は、容疑者逮捕の必要性を「逃亡や証拠隠滅の恐れがある場合」としている。

 入院で元院長の所在が確認されていることに加え、警視庁は現場で目撃証言を集め、事故車両を押収している。これらの状況から、飯塚元院長が現時点で証拠隠滅を図る恐れがないと判断したとみられる。

 一般的に交通死亡事故では、現行犯逮捕されることが多いが、任意で捜査が進んだ場合でも、在宅起訴され、刑事裁判で執行猶予が付かずに実刑判決となることもある。

 東京都立川市の病院で平成28年、80代の高齢女性が車を暴走させ、2人が死亡した事故では逮捕が見送られた。しかし、東京地裁立川支部は30年、女性に禁錮2年の判決を言い渡した。

 警視庁の捜査関係者は「ネット上で批判的な意見があることは把握している。ただ、元官僚だったというのは事故からしばらくたって明らかになった事実で、指摘は当たらない。ルールにのっとって今後の捜査を進める」と話している。

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