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東北の市町村庁舎、非常用電源が不足 72時間以上稼働は42%

河北新報 のロゴ 河北新報 2020/01/09 12:10 河北新報社
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 東北6県の市町村で、役場庁舎に設けた非常用電源の備えが足りていない。災害時に人命救助で重要とされる72時間以上、外部供給なしに稼働できるのは昨年6月時点で42%の96にとどまる。青森、秋田、山形、福島4県で全国平均(45%)を下回り、台風や地震による停電の長期化に対応できない可能性がある。

 総務省消防庁の集計は表の通りで、東北で設置済みの市町村は212(93%)。72時間以上稼働できる市町村の割合が全国平均を上回ったのは岩手64%、宮城46%の2県。青森40%、福島37%、秋田36%、山形34%と低迷する。

 仙台市など116が72時間に満たず、八戸市や角田市、岩沼市、山形市など58は24時間未満だった。

 洪水や津波への備えも十分とは言い難い。浸水想定区域内にある市町村78のうち、非常用電源を設置し、浸水対策済みなのは48(62%)にとどまった。

 昨年10月の台風19号では、仙台市の宮城野区役所で地下2階の電気設備や非常用発電機の水没で、電源が喪失。発電機を持ち込んだが、エレベーターや住民票の自動交付機が一時使えなくなった。須賀川地方広域消防組合の消防本部庁舎(須賀川市)も冠水で発電機が止まった。

 宮城野区役所は「新年度のできるだけ早い時期に電気設備や発電機を地上に移したい」と説明する。

 未設置の市町村も15に上った。東北の県庁所在地で唯一未整備だった青森市は6日に業務を開始した新庁舎に、96時間稼働できる非常用電源を備えた。2020年度に青森県鰺ケ沢町、仙北市、長井市、21年度以降に新庄市、会津若松市、福島県三春町、双葉町、西郷村が設置を予定する。

 時期未定と回答した市町村は6。背景には予算不足や庁舎の老朽化がある。

 黒石市は築51年の本庁舎が大地震で倒壊の恐れがあると診断され、部署を本庁舎を含む4カ所に分散させる。市は「老朽化で電源設置が難しく、庁舎建て替えも財政理由から見通せない」と説明。必要に応じ、非常用電源を備える庁舎2カ所に災害対策本部を移すこともあり得るという。

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