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<ハザードマップ>東北の市町村作成のデザイン 色や表示内容まちまち、標準化急務

河北新報 のロゴ 河北新報 2019/04/11 16:28 河北新報社
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 東北6県の沿岸市町村がホームページで公開するなどしている津波ハザードマップや防災マップで、想定される浸水深ごとの区切り方や色使いといったデザインがまちまちになっている。マップは主に住民を対象にしているが、通勤・通学者や旅行客への対応も必要で、混乱を避けるためにも今後、デザインの標準化が求められそうだ。

 河北新報社が沿岸部と周辺の74自治体中65自治体が公開しているマップを調査した結果、浸水域の示し方は一覧の通り。浸水深を色調で表現しているのは43自治体で、深さの区分は2~9段階の幅がある。18自治体は単色や破線などで浸水域を表していた。

 色調の場合、深さと配色に多くの組み合わせがあった。0.5メートル以下は緑系、青系、黄系に分かれた一方、酒田市、秋田県三種町は青系を2~5メートル、福島県いわき市は20メートル以上に使用。5メートル以上は赤系、紫系に大別されるが、青森県むつ市、岩手県久慈市などは1メートル以下に紫系を置く。

 仙台、多賀城、東松島3市は警報や注意報に伴う避難区域を彩色。青森県大間町は標高のみを表示する。

 浸水データは青森、秋田、山形3県を中心に38自治体が県の想定で、岩手、宮城、福島3県の19自治体は東日本大震災の浸水域を採用。宮城県松島町など6自治体は独自想定に基づく。

 色使いは33自治体で委託先のコンサルタント会社などが決めていたほか、6自治体が委託先と協議して判断。委託先は6県で19社を数える。国や県の凡例を用いた自治体は18。自治体独自の配色が3、改訂前のマップに準拠したという自治体が2、不明が3だった。

 マップ作成の際、近隣自治体と色使いや表示内容などを協議していたのは6自治体にとどまり、59自治体は調整していなかった。

 国土交通省は2016年、水害ハザードマップ作成の手引きを改定し、浸水深の凡例も示す。水防企画室の担当者は「住民だけでなく、訪れた人にも大事な情報が伝わるマップが望ましい」と標準化を促す。

 福島県は3月、浸水想定を公表し、岩手、宮城も今後、新たな想定を作る。マップを公開していない岩沼市、宮城県山元町など7自治体は新想定を基に作成する方針。被災3県でマップのある自治体の多くも暫定版のため、適宜、改訂する予定。

 岩手大地域防災研究センターの福留邦洋教授は「データが同じなのに色使いが異なるのは、委託先が配色を決めた事例が多いことが一因。自治体間の違いによる誤解が生じないように可能なところから表現をそろえるべきだ」と指摘する。

[津波ハザードマップ]津波による最大規模の危険度や被害を想定し、地図に浸水想定区域、浸水深、早期の立ち退きが必要な区域のほか、避難経路や避難場所などを記す。国や県は津波浸水想定などを設定し、市町村が作成する。

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