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ドラクエからゼルダまで…市役所の公式サイトがファミコン風デザインになったワケ

ハフポスト日本版 のロゴ ハフポスト日本版 2022/01/14 17:57 ハフポスト日本版

「ふくおかしが あらわれた!」

「しんしゅつ しようぜ」

「よろしい! 正社員 で 福岡市民なら ひとり ¥500,000 さずけよう!」

名作RPG・ドラゴンクエストのみならず、ファイナルファンタジーやゼルダの伝説などいった1980年代のテレビゲームの世界を再現した企業誘致サイトが話題だ。

これは民間のものではなく、れっきとした福岡市の公式サイト。手がけたのは、ドット絵の素人でありながらも、ゲーム愛に溢れる一人の市職員だった。

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■「しんしゅつ しようぜ」

「福岡市の企業立地に関するご案内」。いかにもお役所っぽいタイトルだが、中身は異様だ。「ドラゴンクエスト3」の戦闘画面を模したドット絵に「ふくおかしが あらわれた!」。本家では「ガンガン いこうぜ」などがある作戦は「しんしゅつ しようぜ」となっており、サイトの訪問者は「制度をみる」「物件をみる」などのコマンドが選べる。

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こうしたコマンドを画面上でクリックすると、福岡市に進出したり、拠点を置いたりしようと考えている企業にとって必要な情報にアクセスできる。ちなみに「にげる」という選択肢もあるのだが、本家ドラクエよろしく「まわりこまれてしまった!」となる。残念。

再現されているゲームはドラクエにとどまらない。福岡市の魅力を紹介するページでは、青画面に白文字という「ファイナルファンタジー」のステータス画面を想起させるデザインとなっている。進出したい企業の分野ごとの助成制度などが調べられるページでは、物流関連業が「エキサイトバイク」、都市型工業が「ゼルダの伝説(ディスクシステム版)」をそれぞれ模したものになっている。

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Twitterでは1月13日に「センスがありすぎる」「30代に突き刺さる」などと話題になっている。

■きっかけは「バンゲリングベイ」

このサイトを手掛けたのは、福岡市企業誘致課の中村大志課長(45)。実は、ドット絵に関しては全くの素人だったという。

中村さんがサイト制作を始めたのは2020年1月ごろ。元々あったサイトをリニューアルしたいという話が持ち上がり、当時係長だった中村さんが担当にすることになった。友人とシューティングゲーム「バンゲリングベイ」の話で盛り上がっていたところ、「ゲーム感覚のページがあれば面白いのでは」と思いついたという。

中村さんは早速、フリーのドット絵制作ツールで福岡市の街並みを作ってみることに。いざ出来てみると「あれ?意外と作れるな。よし、やってみよう」。

そこから制作の日々が始まった。中村さんは大のゲーム好き。1976年生まれの自身が、かつてやり込んだゲームをオマージュしたドット絵を作り続けた。日本でも新型コロナウイルスの感染者が確認され、出張を伴う企業誘致活動が減った時期。「時間と体力を注ぎ込みました」と振り返る。

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とにかく芸は細かく。例えばドラクエは「DRAGON QUEST」というドット絵の立体的なタイトルロゴでお馴染みだが、中村さんは「研究開発用オフィス」という漢字でそれを再現。立体感や岩のような質感を出すために「Wordで文字をそれっぽい形に作り、それを見ながらカチカチとドットで制作という途方もない作業を行いました」(制作秘話より)など、地道な作業を厭わなかった。

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「当初(課には)黙って作っていました。ある程度出来上がったところで見せたら『おおっ』という反応があり採用されました」と中村さん。20年4月に無事、公開されることになった。

公開からすでに2年近く経つ事になるが「おかげさまで好評を頂いています。このページを見てお問い合わせを頂くこと事もあります」と誘致活動に一役買っているという。 ちなみに中村さんによると、福岡市の最大の魅力は「人口規模が大きい一方、街がコンパクト。東京と比べても通勤時間が抑えられ、物価も安い。QOL(クオリティ・オブ・ライフ)が高いところです」とのことだった。

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また、ゲーム風ではない通常のページも用意されている。

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