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庭で車が爆発、運転手が死亡…大島てるが警告する「事故物件になりやすい立地はこれだ」

文春オンライン のロゴ 文春オンライン 2020/07/12 17:00 大島 てる

朝起きたら、自宅に死体が転がっていた…大島てるが語る「事故物件化する家の“不幸な共通点”」 から続く

 長年、事故物件の情報を集めていると、「死を引き寄せる物件」の特徴が見えてくることがあります。前回は、住人の目が届かない“死角”において、予期せぬ死亡事故が起きた物件をご紹介しました。

 今回は「立地」と「土地の使い方」に注目して、事故物件になりやすい、さらなる“不幸なパターン”についてお話ししましょう。(全2回の2回目/ 前編から続く )

©iStock.com © 文春オンライン ©iStock.com

民家の庭で車が爆発し、運転手が死亡

 よく愛知県は「車の運転マナーが悪い」と言われます。実際、都道府県別の交通事故死亡者数では、一昨年まで16年連続で全国ワーストを記録していました。そのイメージ通り、事故物件に関しても、愛知県は車絡みのものが多く存在しています。

 名古屋駅から車で30分ほどの場所にある住宅街には、5年ほど前に火事で人が亡くなった事故物件があります。しかし、これもただの火事ではありません。深夜、民家の庭に車が飛び込んできて、爆発・炎上。燃えさかる車内で、ドライバーの男性が亡くなってしまったという事故物件です。

 幸い、家の住人は無事でした。しかし、この一件を振り返るとき、「たまたま運転の荒いドライバーが家に突っ込んできただけ。こんなことは二度と起きないだろう」とは、とても言えない一面があるのです。

「視界を遮るものがない」の危うさ

 それは、この家が建つ立地です。そこは2本の道路がL字に交わる、ちょうど角の部分に当たっています。ドライバーからすると、真っ直ぐな一本道を走っていたと思ったら、この家の前で突然道路が途切れ、90度左にカーブしなければならない……そんな立地になっているのです。

 実は、こうした“どん突き”にあたる土地は人気があります。目の前に視界を遮る建物がないため、「海が見える」「花火が見える」「富士山が見える」といった売り文句が並べられていたり、あるいは日当たりが良いこともあって、「ここに住んだら気持ちよさそう」などと期待して購入する人も多いようです。

ファーストフード店の出店場所としても人気だが……

 特に、太い道と太い道が交差するT字路の“てっぺん”の土地などは、牛丼屋やハンバーガーショップといったファーストフード店の出店場所としても人気が高いです。道路を走っている間、ドライバーはずっと正面にそのお店の看板を見続けるわけなので、それだけでも良い宣伝になるからです。

 しかし、そうした土地は当然、事故のリスクも高いです。私はあまり詳しくありませんが、 “どん突き”は風水的にも良くない場所とされているようです。それは何百年、何千年の歴史から、良からぬ出来事が起きやすいところだと、統計的にも認識されているからではないでしょうか。

 一方、そうした立地面では特に問題がなくても、土地の利用法次第では、事故物件になる可能性を高めてしまうケースもあります。

Twitter実況しながら自殺した男性

 これも車絡みで言いますと、例えば所有している土地を駐車場にしたことで、そこが事故物件になってしまった、という事例もよく見られます。駐車場への出入りの際に利用者が誰かを轢いてしまったり、真夏・真冬に置き去りにされた子供が亡くなったり……といった話はよく聞きますが、駐車した車の中で運転手が自殺する、といった例も珍しくありません。

 名古屋でも昨年、コインパーキングに停めた車の中で、男性がTwitter実況をしながら自殺する、という衝撃的な事件が起きました。また、駐車場は酔っ払い同士の喧嘩場所に選ばれることも多く、殴り合いの末にどちらかが死亡する……といった事件で、事故物件化してしまうケースもあります。

 もちろん、“どん突き”に家を建てたり、余った土地を駐車場にしたからといって、そこが必ず事故物件になるわけではありません。しかし、住人や所有者がどれだけ気をつけていても、不幸な形で事故物件化してしまう例はたくさんあり、その中に一定のパターンが存在することも確かです。

 最後に、今回のテーマからは逸れてしまいますが、名古屋の事故物件の中には、私にとって特に忘れられない場所があります。そこは、4年前に泊まった栄のホテルです。

泊まる前に教えてほしかった……

 その日、私はとある用事で急に名古屋へ行くことになったのですが、忙しくバタバタしていたこともあって、うまくホテルの予約が取れず、探し回っているうちにすっかり深夜になってしまいました。そこで、「もうどこでもいいや」という思いで、たまたま部屋が空いていたそのホテルに泊まったのです。

 ただ、いざ中に入ってみると、なんだかすごく嫌な感じがしてきました。「背に腹は代えられないんだから、しょうがない」と思いつつ、すぐに自分で「 大島てる 」のサイトを使い、ここが事故物件じゃないかを調べてみました。すると、何も掲載がなかったので、「良かった……」と安心して、その日は眠りについたのです。

 しかし、それから半年ほどが経ったある日、そのホテルについての投稿がありました。なんと、そこでは殺人事件が起きていて、しかもそれは、私が泊まるよりも前の出来事だったというのです。それを見たとき、「うわ、やられた!」と思いました。サイトの運営人としてではなく、一人のユーザーとして、「私が泊まる前に教えてほしかった」と落ち込みました。事前に事故物件だと分かっていたら、絶対に泊まっていなかったのに……。

 そんな体験をしたこともあって、私にとって名古屋をはじめとした愛知県の事故物件は、非常に印象深いものがあるのです。

(大島 てる)

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