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朝日新聞社がはじめた中高年“恋活サービス”で婚活してみた。コスパ悪っ

SPA! のロゴ SPA! 2018/12/02 15:54 日刊SPA!

 結婚相談所やマッチングアプリなど、出会いや婚活をサポートするサービスが一般化しはじめているなか、なんとあの朝日新聞社が、40~65歳の男女を対象にマッチングサービスを2017年10月にスタートしたのをご存じだろうか? その名も「Meeting Terrace(ミーティングテラス)」。

 正確には「結婚だけではない自由なかたちのパートナー探し」というコンセプトなのだが、そもそもなぜ朝日新聞社が? 登録しているのはどんな人? 40代以上の出会いの場ってどんな感じ? そこで、先日“不惑”を迎えたばかりの独身記者(男)が、実際に会員となって婚活してみた!

◆40歳独身ライターが潜入!参加者は朝日新聞ぽいのか?

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 40歳・未婚・彼女なし。この歳になると、同年代の友人・知人は既婚者ばかり。昔みたいに合コンや紹介してもらう機会は全くない。たまに後輩たちの合コンに呼んでもらうが、相手が20代の娘たちだと「うわ、おっさんが来ちゃったよ」という目線が痛い。

 よく若い娘は「年上が好き」などと言うが、彼女たちが想定する年上というのは30代前半ぐらいのことをさす。そんな状況を見かねた編集部が振ってくれたのが今回の案件だ。「潜入ついでに婚活もしちゃいなよ」とのこと。

 正直、余裕だと思った。なにせ入会条件が40歳~なのだ。ここなら私は“若い”部類だ。もう「おっさんが来ちゃったよ」なんて言わせない。なんならチヤホヤされちゃうんじゃないかな。

 しかもサイトを見ると、女性が殺到したため「女性の入会申し込みは一時停止」(2018年11月末時点でもまだ停止)。男のほうが少ないならこれは有利である。

 ただ、一抹の不安はある。そもそも朝日新聞社主催だ。どんな人たちが来るのだろうか? 勝手なイメージだが、バブル世代の女医さんとか、政治論争をふっかけてくる気難しいご婦人とかがいそうだ。「産経新聞を購読してます」なんて言おうものなら喧嘩になるかもしれない。購読してないけど。

 そんな期待と不安を胸にさっそく入会登録し、「Meeting Terrace」が開催する婚活パーティーに参加することにした(入会費などコスパについては後述)。

◆婚活パーティは50代男女ばっかり。帰りたい…

 レストランで食事を楽しみながらの婚活パーティー。いつもより少しめかし込み、意気揚々と出かけた私だったが、受付を済ませ会場に一歩足を踏み入れた瞬間、早くも心は折れていた。アウェイ感がハンパないのだ。一瞬「会場を間違えたのかな?」と思った程。

 今回申し込んだのは40~50代限定のイベントだったのだが、集まっていたメンバーはおそらく50代が中心。下手すると40代は私だけだったかもしれない。さすがに10以上歳が離れているせいか、皆一様に「なんでこんな若い子がここに?」という好奇の眼差しを向けてくる。向こうも「会場を間違えたのかな?」と思っていただろう。

 到着5分で帰りたくなったが、逃げるわけにはいかない。アウェイ感がハンパないままイベントはスタート。婚活パーティー形式であったため、女性参加者全員と話す機会があったのだが、みんな口には出さないものの「うわ、若い子が来ちゃったよ」といった空気がひしひしと感じられる。何を話しても「若いね~」とか、「まだ40代だから~」といなされて、まともに相手にされやしない。なんなら「まだ若いんだから、こんなところ来ちゃだめだよ」と心配される始末。異性というより、母性で見られている感じだ。

 おそらく女性陣にしてみれば「真剣な出会いを求めているのに、若い子に時間を使っている暇はないの!」ということなのかもしれないが、お姉さま方、若いといっても私も40歳なのですが……。

 こうして、何の収穫もないまま初回を終え、もはや速攻退会しようかとも思ったが、半分は仕事だ。ここで辞めるわけにはいかない。

◆コスパ悪くないですか!?

 それにしてもこの「Meeting Terrace」。なかなかコスパが悪い。

 まず、入会費が39,800円。ただしそれはWebで申し込んだ場合で、紙の申込書での場合は50,000円になる。なぜ? 

 そして、入会した翌月からは毎月9,800円の月額費用がかかるのだ。う~ん、結婚相談所に比べれば安いが、マッチングアプリに比べれば割高だ。

 そして、入会しただけでは何も始まらない。そこから“交流会”と呼ばれるイベントに申し込んではじめて他の会員と交流することができるのだ。

 しかもそのイベントに参加するには、その都度参加費がかかる。内容にもよるが、先ほど私が行ったレストランでの婚活パーティー形式のもので6,000~8,000円、工場見学、紅葉狩り、屋形船などの小旅行系イベントでだいたい1万円前後といったところ。

◆イベントの予約がなかなか取れず、月会費は取られる

 しかも、イベントに申し込もうとしても、良さそうなものはすぐ定員がいっぱいになってしまい、なかなか予約がとれない。複数の会員に聞いてみたところ、タイミングが悪いと1カ月ぐらい何のイベントにも参加できないまま、月額費だけかかるということもあるそうだ。

 登録しただけでは、結婚相談所のように合いそうな人を紹介してくれるわけでも、マッチングアプリのようにネット上で会員同士が勝手に繋がれるわけでもない。やはりコスパという面では悪いような気もするが、その辺は新聞社として「いいネタと出会いは自分の足を使って探せ」みたいなポリシーなのだろうか。

 唯一救いだったのは、イベント自体の雰囲気は良かったというところだ。月額でそれなりの費用がかかるというフィルターがあるせいか、“ちゃんとした大人”が集まっている印象だ。実際、私以外の会員同士は盛り上がっていたし、純粋に工場見学などのイベントを楽しんでいる人もいた。歳の差のハンデはあるものの、頑張っていればいつか報われるかもしれないというわずかな希望にかけてみることにした。

 そうしてその後も、婚活パーティー形式のものを中心に活動を続けていたのだが、ある時、ふと悲しい現実に気づいてしまうことになる。

◆いくつになっても埋まらない恋愛格差

 確かにイベント自体の雰囲気は良いのだが、どんなに盛り上がっていても、結局最後に持っていくのは“ちょい悪オヤジ”みたいな、女慣れしてるオッサン達なのだ。女性との連絡先の交換も本来ならイベント終わりにスタッフを介して行なわないといけないのだが、“ちょい悪”たちはそんなの関係なし。直接LINE交換なんかもしている。なんならイベント終わりに女性陣を連れて2次会に行くという離れ業もやってのけている。

 私と話している時は母性丸出しだった女性たちも“ちょい悪”相手には、すっかり女の顔だ。私を含め、残った草食系おじさんたちは、いつもただ指をくわえて見ているばかり。

 いくら歳をかさねようとも、もともとあった恋愛格差はなくならないということか。いっそのこと、“ちょい悪オヤジ”たちにくっついていって、おこぼれをもらおうかとも思ったが、なかなかそうもいかない事情がある。

 婚活系イベントの場合、基本6人がけのテーブルに男3、女3でつき、時間がきたら男性陣だけがテーブルを移動する形式をとる。だから最初に組んだその3人とは、会の終わりまでずっと行動を共にすることになるのだが、その3人もこちらで自由に選べるわけではなく、運営スタッフに指定されるのだ。

◆モテないおじさんグループで負け戦

 運営側でメンバーのバランスをとっているのかわからないが、毎回私が組むのは、まったくしゃべらないコミュ障おじさんとか、空気を読まないKYおじさん。死別した妻との思い出を延々語るおじさんや緊張のあまり飲みすぎて、後半ベロベロになっちゃうおじさんさんなど“モテないーず”ばかり。ちょい悪オヤジとの接点など持てない状況だ。

 それでも、なんとか頑張ってその場は盛り上げるのだが、まあ負け戦である。この間なんか「いやー、こんなに盛り上がったのは初めてだよ。ありがとう」と一緒にまわったおじさんにお礼を言われる始末。もはや何のために頑張っているのか、よくわからない。

 さすがにここまでくると「Meeting Terrace」での活動を続けるかどうか迷うところだが、辞めたところで後輩たちの合コンに行けば“おっさん扱い”され、残ったところで“若造扱い”で相手にされない。もはやどちらに転んでも地獄のように感じるが、“若造扱い”されるだけ後者の方がマシか!? いっそのこと、50代になるまでここで頑張ってみようかな……。

 そんなことを思いつつ、イベントから帰る道すがら、街中のショーウインドウに映った己の姿が“紛れもないおっさん”だったことに我に返り、速攻で退会を決意した40歳の夜なのであった。 <取材・文/日刊SPA!取材班>

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