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田代まさし容疑者、また逮捕。「クスリの前じゃ無力」と語っていた

SPA! のロゴ SPA! 2019/11/07 08:53 日刊SPA!
著書を持つ田代まさし容疑者(2015年3月のインタビュー時) © FUSOSHA Publishing Inc. 提供 著書を持つ田代まさし容疑者(2015年3月のインタビュー時)

 元タレントの田代まさし容疑者(63)がまた逮捕された。

 11月6日、東京・杉並区で覚醒剤を所持していたとして、現行犯で宮城県警に逮捕されたのだ。今年8月23日、宮城・塩竈市の宿泊施設で覚醒剤を所持していた容疑もあわせての逮捕である。これで5回目の逮捕だ(覚醒剤4回、盗撮1回)。

 田代容疑者はこの5年ほど、薬物依存者の回復を支援する団体「ダルク」に入り、スタッフとして啓蒙活動にも勤しんでいた。それだけに、「また逮捕か…」と落胆する声がネット上にもあふれている。

 ちなみに覚醒剤事犯の再犯率は66.2%(平成29年)、つまり成人検挙者の3人に2人は再犯である(平成30年『犯罪白書』)。

◆「自分の力じゃクスリの前では無力なんだよ」

 2015年3月にコミックエッセイ『マーシーの薬物リハビリ日記』が刊行された際、日刊SPA!では田代まさし容疑者にロングインタビューを行っている。その時、「自分の力じゃクスリの前では無力なんだよ」と話していたのが印象的だ。

「(ダルクの近藤恒夫代表の本を読んで)薬物依存は病気で、だから俺、何回も捕まったんだってことをやっと理解できた。自分の力じゃクスリの前では無力なんだよ。だからこんなに再犯率が高いし、クスリを止められない人が多いわけで。だって、強い意志だけでやめられるんだったら、みんなやめてるわけだから」(日刊SPA!2015年3月19日配信)

 そして、刑務所に計7年間も入ったが、「悪い人脈が広がるだけだった」とも。

「刑務所は罪を反省させる場所でもないし、薬物依存を回復させてくれる場所でもないことを実感したよ」

「刑務所は『犯した罪を反省する』ってテンションにならないから、『今度は捕まらないようにうまくやる』って考えのやつらがいっぱいいるんだよ。『次は俺から買えば? 大丈夫、捕まんないから』って、お前が捕まってるじゃねえかよって(笑)」

(日刊SPA!2015年3月19・24日配信)

◆刑務所での本音は「クスリやりてぇ!」

 また、今年7月4、11日にはNHK Eテレの『バリバラ』(木曜・夜8時)の「田代まさしが薬物体験を語る特別編を放送! 教えて★マーシー先生」に出演していた。

「逮捕されるたびに『やめよう』と毎回思うけれども、クスリを目の前に出されたり、つらいことがあると、クスリの魔力が勝っちゃう」。そして刑務所にいた時の気持ちは、「クスリやりてぇ!」だった、とリアルすぎる本音を語っていた。

 同番組には、精神科医の松本俊彦医師も出演していた。

 薬物依存は「基本的には(自分で)コントロールできない。だから使ったことのない人が、もっと気を引き締めてとか、強い意志を持ってっていうのは、それは無理な話」と松本医師。

 そして、薬物をスッパリやめられることはなく、「今はやめられているという状態を、1日1日続けていくしかない」のだという。しかし、薬物の売人たちは、ことあるごとに接触して誘惑してくる。

 その誘惑に乗らないためには、同じ体験を持つ仲間と一緒に治療を続ける必要がある、と田代容疑者も語っていたのだが……。

 筆者はこの番組を観ていて、とてもいい内容だったと思うし、出演させたNHKもさすがだと思った。だが今回の逮捕を受け、NHKは公式サイトやYoutubeから、この回のページ・動画を削除してしまった。

「今日まではやめているけど、明日からはわからない」

 会見やインタビューで度々そう話していた田代容疑者。これこそが薬物依存という病気であり、今回の逮捕は治療の困難さを痛感させるものだった。

<文/日刊SPA!取材班>

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