原発の街のロシア軍、「逃げ出し始めた」 ウクライナ国営企業が投稿
ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは20日、ザポリージャ原発があり、ロシア軍が占拠する中南部の都市エネルホダルから、「占領軍が逃げ出し始めている」とSNSに投稿した。投稿の真偽や、退避を図っているロシア軍部隊の規模などは不明だ。
エネルゴアトムは投稿で、「(南部の)ヘルソン州、(中南部の)ザポリージャ州にいるロシア軍を襲ったパニックや恐怖、敗北の予感はエネルホダルにも及んでいる」と主張。19日から20日にかけ、市内のロシア軍人らが滞在する地区から、略奪品の運び出しが始まったと記した。
市内のホテルでは大規模な略奪が記録されたとし、ロシア軍はテレビや冷蔵庫、家具、やかんなど「できる限りすべての物」をバスやトラックに積み込んで運び出したという。
エネルホダルがあるザポリージャ州は、ロシアが一方的に併合したと主張する4州の一つ。投稿はエネルホダルでの略奪について、プーチン大統領が4州に出した戒厳令が隠れみのになり、事実上許容されているとの見方を示した。