古いバージョンのブラウザーを使用しています。MSN を最適にご利用いただくために、サポートされているバージョンをご使用ください。

配車アプリで生活逼迫 トラック運転手がスト、警官隊も出動

NEWSポストセブン のロゴ NEWSポストセブン 2018/06/23 07:00
配車アプリに運転手が激怒 © SHOGAKUKAN Inc. 提供 配車アプリに運転手が激怒

 中国の全国各地20あまりの都市で6月8日から1週間以上、数万人のトラック運転手らが参加しての大規模ストライキが行われたことが分かった。中国全土に展開してのトラック運転手のストライキは初めてで、トラックによる流通に深刻な遅れが出ており、市民の日常生活や中国の経済活動にも大きな影響が出てくることが懸念されている。

 ストライキの直接の原因はトラック配車アプリ「運満々」によるもの。運転手間の仕事の受注競争が激化した結果、安い運賃を提示した運転手に発注されることから、運賃自体が急落したのだ。

 ストライキ参加者は「トラック運送の市場が運満々に独占され、不当に引き下げられた運賃では、もう生活できない」と訴えている。

 このストライキを契機に、これまでのガソリン価格の高騰や警察当局の理不尽な取り締まり、高速道路の通行料の違法徴収、各地方政府の通達に統一がとれていないなどといった不満が爆発。ストライキの主催者は、全国3000万台のトラック運転手にストライキの決行を訴えた。

 ストライキに参加せずに、営業を行う運転手については、「スト破り」とみなして、トラックを破壊することも辞さないとしていた。

 中国のSNSでは、江西省修水市や安徽省、湖北省、浙江省、上海市、貴州省、重慶市などのスト風景や、各地の高速道路、幹線道路、料金所に止まっているトラックの長い車列などの写真や動画が投稿されている。

 中国メディアは今回のストライキについて報道を自粛しているが、現場では警官隊が出動して、事態の推移を見守っている。

 今回のストにはタクシー配車サービス大手「滴滴出行」の運転手も加わるなど、他の業界も一部加わっている。この1か月前にはタワークレーン車やタクシーの運転手も賃上げを求めて、全国各地で同時デモを行っている。

 中国ではこれら運転手の全国統一の労働組合は結成されておらず、今回のような自然発生的なストは珍しい。それだけ配車アプリの普及などで運賃の低下が著しいことから、運転手の危機感が強まっているといえる。

 中国大陸の労働争議を中心にリポートしている研究機関「中国労工通信」は「中国のトラックやタクシーなどの運転手は労働時間が長く、運賃は低く抑えられ過酷な労働環境に置かれている。多くの高速道路では不満を持つ運転手のトラックの長大な列が続いており、中国の陸上の流通網は機能していない。中国全体の経済活動に深刻な影響を与えかねない」と指摘している。

配信元サイトで読む

image beaconimage beaconimage beacon